ユーラシアポプラ: 砂漠の英雄

毎年秋になると、中国甘粛省の金塔県には観光客が押し寄せます。この時期、ポプラの森は濃い緑から黄色へと変化し、やがて黄金色に輝きます。

まるでおとぎ話の世界のようなこの光景を求めて、写真家たちは何千キロもの距離を移動するのです。

バダインジャランとクムタグという2つの砂漠に囲まれた金塔県は、年間400回以上の砂嵐に見舞われ、中国で最も深刻な砂漠化や砂嵐の被害を受けている地域です。

国土の4分の1以上が砂漠に覆われ、砂漠化の進行と水不足は国家的な大きな課題となっています。特に北西部では深刻で、地域の経済成長に大きな影響を与え、一帯の肥沃な土地を破壊しています。風によって砂が運ばれるエオリア砂漠は、徐々に農地を飲み込み、肥沃な土壌を砂の層で覆い、水や空気の供給を止め、肥沃度を低下させ、侵食します。

しかし、この地を天然のバリアとして守っているのが、粘り強いユーフラテスポプラの森です。6500万年以上前の古代樹であるこのポプラは美しいだけでなく、強靭でもあります。寒さや乾燥、塩害に強く、天然の防風林として、砂の固定化、土壌の肥沃化、気候の調節に役立っています。砂漠化を食い止めるには、かつて肥沃だった土地を飲み込む風成砂丘の拡散を食い止める防風林が重要です。

この丈夫な木は現地で「砂漠の英雄」として知られています。
 

「私のポプラの森」

中国が砂漠緑化の世界的リーダーとなった砂漠化との闘いの延長線上には、麦わらや稲わらを交差させ、木を植えるなどの砂固め技術の実施で極めて重要な役割を果たす人々や地域社会も存在します。

金塔県の砂漠化を抑制し、土壌と水資源を保護するため、ファーウェイと中国緑化基金会は2020年に「私のポプラの森」プロジェクトを立ち上げ、金塔県に5万本の木を寄贈しました。また、ファーウェイは人々に植樹による参加を呼びかけ、全体的な森林被覆を増加させました。5カ月間の募金活動を経て、このプロジェクトには2万5,500人から128万件以上の寄付が寄せられました。

2021年4月8日、「春の種」プロジェクトが正式に開始され、第1陣の寄付された苗木62,439本が砂漠に植え始められました。2022年4月現在、72,652本のポプラの木が植えられました。

1本の木が一生の間に吸収する二酸化炭素の量は平均216kgで、ポプラ42本を2,695平方メートルに植えると9,059kgを吸収することができます。これ踏まえると、2021年に植樹した62,439本は1平方キロメートルの防風林・砂防林を形成し、7.4平方キロメートルの砂害を抑制することが期待されます。

苗木を植えるという小さな行為が、中国北西部の厳しい地形と、封じ込めなければならない砂漠と、世界中の人々をつないでいます。

TECH4ALLの環境分野における「私のポプラの森」プロジェクトは、金塔県で砂漠化を防止する重要な一歩となります。

ユーフラテスポプラの美しさは、その不屈の精神に匹敵するものです。ファーウェイはより多くのパートナーと協力し、未来の世代のために自然生態系の保全に貢献したいと考えています。ファーウェイ コンシューマービジネスグループCEO
エグゼクティブディレクター
リチャード・ユー