ドラゴン登場: 光技術で農業の道を照らす
中国最大のドラゴンフルーツの産地である広西チワン族自治区には、農村が点在しています。2020年、ドラゴンフルーツの栽培面積は5万7000エーカーに達し、中国国内の生産能力の40%を占め、国内市場で見られるフルーツ5個のうち2個はドラゴンフルーツであると言われています。
ですが、広西チワン族自治区は豊富な日照量と肥沃な土地にもかかわらず、収入面では中国の中でも貧しい地域のひとつに数えられています。しかしネットワークと農業技術の進歩により、その状況は変わり始めています。
咲き誇るドラゴンフルーツの花


広西チワン族自治区の隆安では伝統的な農法で肥料をやり、かんがいを手作業で行い、村人にとって過酷な労働を強いられていました。また、低収入で重労働の伝統的な生活スタイルは農村から若者の流出を招き、高齢者は低収入で働き過ぎていました。
7年前のこと、隆安の村人はドラゴンフルーツ生産に活路を見出します。しかしドラゴンフルーツの栽培に適した条件と気候にもかかわらず、栽培の経験やノウハウが不足していたのです。栽培可能な畑はすべて雑草に覆われ、実際、草は村人たちが最初に育てたドラゴンフルーツの木よりも高く生い茂っていました。
生産量は少なく、明るい未来への希望の光は消え始めました。
光技術が前途を照らす


2017年、金福農園はスマート農業クラウドプラットフォームを導入し、ファーウェイのFTTRソリューションを展開して、ユビキタスなギガビット光ネットワークを構築しました。広帯域、低遅延、高信頼の接続のおかげで、農園は労働集約型からデジタル主導型の農法に転換することができました。
肥料とかんがいの統合管理システムにより、最大900エーカーの土地に自動的にかんがいが行われ、果樹農家は炎天下で樽を使って木に水をやることから解放されたのです。センサーが定期的に土壌の状態を監視するため、正確な施肥が可能となり、1エーカーあたり年間約1,000米ドルの肥料コストが削減されました。ドラゴンフルーツにとって最適な生育環境(6℃〜35℃)を確保するため、夏には自動温度制御システムが散水と冷却を行います。冬はヒーターで最適な温度に保ちます。さらに、ビデオバックホール機器によるビジュアルトレースシステムで、果実の生育状況をリアルタイムにモニタリングすることができます。
この技術により、フルーツの木々は10カ月ごとに実をつけることができ、年間収量が大幅に増加しました。

ギガビットネットワークを活用し、金福農園の叶居鴻(イェ・ジュホン)農場長は、eコマースプラットフォームで農産物のライブストリーミングを開始し、消費者の手に届く範囲と速度を大幅に向上させました。また、毎日40GB以上のデータが生成されるため、ギガビット光ネットワークがデータを迅速にクラウドに移行し、消費者はQRコードをスキャンして購入したドラゴンフルーツがどこで生産されたかを確認でき、信頼性と透明性を向上させることができるのです。

チャイナテレコムとファーウェイの協力で実現するギガビットの未来
広西チワン族自治区には農業で生計を立てている農村がたくさんありますが、過酷な労働と低収入のために、こうしたコミュニティは持続可能とは言えませんでした。高速ブロードバンドネットワーク、機械化、インテリジェンスは、農業と地域社会の双方にとって未来を象徴するものです。2020年、ドラゴンフルーツの年間生産量は2万トンに達し、2,050万米ドルの収益を上げ、そのうち315万米ドル近くが4万人以上の低所得者層の農家に支払われました。
2021年9月、チャイナテレコム広西は広西のすべての都市部と農村部でギガビットブロードバンドサービスを開始し、光ファイバーが利用可能な場所ではフルギガビット光ネットワークを実現しました。
-
2,050万米ドル
20,000トンのドラゴンフルーツで
2,050万米ドルの収益(2020年) -
1,000米ドル
1エーカーあたり1,000米ドルの肥料代を節約