ファーウェイ・オーストラリア
ファーウェイは140以上の国々に事業拠点を持つグローバル企業です。このコーナーでは世界中に広がるファーウェイのビジネス・ネットワークの中から毎回1つのオフィスを紹介し、各国でファーウェイがどのようなビジネスを展開しているのか、現地の文化にどう溶けこんでいるのかを、現地の広報部員によるいきいきとしたレポートでお伝えします。第1回目の今回は、設立8年目を迎え国内での存在感を着実に高めるオーストラリアのファーウェイを、同社でメディア・リレーションを担当するルーク・コールマン(Luke Coleman)がご紹介します。
ファーウェイ・オーストラリア
設立 :2004年
所在地 :シドニー、メルボルン
従業員数 :850名(2012年8月現在)
オーストラリアの通信事情
固定電話加入者数・普及率 : 1,054万人・46.63%
携帯電話加入者数・普及率 : 2,449万人・108.34%
インターネット普及率(利用者ベース) : 79%
固定ブロードバンド加入者数・普及率 : 541万人・23.93% (ITU調べ、2011年現在)
主要通信事業者 : テルストラ、オプタス、ボーダフォン・ハチソン・オーストラリア、AAPT
わずか20名でのスタート
ファーウェイ・オーストラリアは、2004年にシドニー北部の郊外の小さなオフィスとしてスタートしました。従業員はわずか20名、まだまだ新興企業だった当事の私たちの事業は、現在と比べると取るに足らないような規模でした。初めて大きな成功を収めたのは2005年。オプタスとの3年契約を締結し、その後、同社とボーダフォン、ハチソンの3社にモバイル・ブロードバンド機器を販売、さらにニュージーランドのオークランドにオフィスを開設したのです。
あれから7年経ち、ファーウェイ・オーストラリアのビジネスは様変わりしました。現在ではシドニーとメルボルンにオフィスを構え、ブリスベン、アデレード、パースにあるサポート・オフィスもあわせて、850名の従業員を擁しています。そのうち80%が現地採用です。シドニーのオフィスはオーストラリアとニュージーランド、それにパプア・ニューギニアやフィジー、バヌアツ、ソロモン諸島といった太平洋諸島の国々を管轄する地域拠点となっています。
「オーストラリア初」をいくつも達成
2004年以来、ファーウェイ・オーストラリアはモバイル・ブロードバンド向けデータカードを主力商品とした小さな販売会社から、すべての主要な通信事業者をお客様とする確固たる信頼を得た国内屈指の通信ベンダーにまで成長しました。現在までに、オプタス初となるLTEネットワークをシドニー北方のニューカッスルで、また同社の3Gモバイル・ネットワークを都市近郊部と地方部で展開しました(P13参照)。2010年後半には、前年に合併したボーダフォン・ハチソン・オーストラリアから、国内の2G・3Gネットワークの全面的な刷新プロジェクトを受注しました。このプロジェクトはまもなく完了する予定です。また、テルストラにもさまざまなモバイル機器を提供しています。
ここ数年、私たちはいくつもの「オーストラリア初」を達成しています。テルストラとの1800MHz帯LTEトライアル、ビビッドワイヤレスとのTD-LTEトライアル、オプタスとの700MHz帯LTEトライアル、AARNet(Australia’s Academic Research Network)とのテレプレゼンスの相互運用性デモンストレーション――いずれもオーストラリアで初めての試みです。
ファーウェイ初、現地取締役会を設立
さらに、ファーウェイ・オーストラリアはファーウェイの中で「世界初」も成し遂げています。ファーウェイは140か国を超える国々で事業を展開していますが、それぞれの市場で、従業員の現地採用やローカルでの管理職育成、各地の市場発展への貢献などを通じて、事業の現地化(ローカリゼーション)に力を入れています。2011年半ば、ファーウェイ・オーストラリアは全世界のファーウェイで初めて、現地採用者からなる取締役会を設立しました。オーストラリアの政界出身者らが名を連ねるこの取締役会は、現地事業の発展と拡大を積極的に推進しており、本社の取締役会からも大きな期待を寄せられています。
多彩なCSR活動
次々と事業を拡大していく中、ファーウェイ・オーストラリアは通信事業者以外とも重要なパートナーシップを築き上げてきました。ここ2年間は、国内の3つの有名大学と提携を進めています。2010年にはメルボルンのRMIT(Royal Melbourne Institute of Technology)大学と協定を交わし、次世代テクノロジー・トレーニング・センターの設立に25万豪ドル(約2,000万円※)を出資しました。また、次世代ブロードバンド・サービスを実験的に導入しているメルボルン大学のブロードバンド化社会研究所(Institute for a Broadband-Enabled Society)に、最新の光ファイバー・ブロードバンド技術を提供しています。2012年には、マッコーリー大学と提携し、電子工学分野の優秀な学生をサポートする奨学金制度を設立しました。
ファーウェイ・オーストラリアはさまざまなCSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)活動を通じて、国内での存在感を高めています。がん治療のための募金集めを目的とした自転車レース『ツール・ド・キュア』や、ジョブズ・オーストラリア基金による先住民の若者向けリーダーシップ・プログラムのスポンサーとなっているほか、ウェストミード子ども病院では、太平洋諸島の研修医・看護師にインターネットとデジタル機器を利用した最新の医療トレーニングを提供する国際小児科準修士プログラム(International Pediatric Postgraduate Certificate)に協力しています。
2012年にはラグビーリーグ(オーストラリアで人気の高い13人制のラグビー)のプロ・チーム、キャンベラ・レイダースの命名権スポンサーとなり、ファーウェイのロゴがユニフォームを飾っています。これによって、ファーウェイの名前はますますオーストラリアの人々に馴染み深いものとなりました。
※1豪ドル80円換算