ファーウェイ輪番会長 郭平: 高いセキュリティを考えるなら、ファーウェイを
ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)の取締役副会長兼輪番会長 郭平(グォ・ピン)はMobile World Congress 2019(MWC19、2月25日~28日、スペイン・バルセロナ)で基調講演を行い、サイバーセキュリティに関する業界標準の採用に向けた国際的な連携を呼びかけるとともに、各国政府に専門家の意見に耳を傾けるよう求めました。
ファーウェイは5Gネットワークを大規模に展開する最初の企業です。郭は2月26日に行った「Bringing you 5G safer, faster, smarter(より安全、高速、スマートな5Gを実現する)」と題した基調講演で、ファーウェイがいかにして世界で最も強力かつシンプルでインテリジェントな5Gネットワークを開発したのかを概説したうえで、これらのイノベーションはセキュリティが確保されていなければ意味がないものだと述べました。その上で、業界と政府が連携してサイバーセキュリティの統一標準を採用するよう求めました。

MWC 2019で基調講演に登壇したファーウェイ取締役副会長兼輪番会長 郭平
郭平のMWC19基調講演の要約ならびに全文は以下をご覧ください。
ファーウェイ取締役副会長兼輪番会長 郭平 MWC19基調講演
【要約】
1. イノベーション
郭は基調講演の前半で、ファーウェイの5Gにおけるグローバルリーダーとしての立場を示し、セキュリティはイノベーションを進める上での基礎であると述べました。
- 「ファーウェイは5Gネットワークを大規模に展開する最初の企業です。さらに重要なことは、ファーウェイがより優れた性能を可能な限り最もシンプルなサイトで実現できるということです」
- 「エンジニアリング科学への投資を強化すればするほど、創出できる価値もまた大きくなります。ファーウェイは、強力でシンプルかつインテリジェントな5Gネットワークを世界各地の通信事業者にどこよりも迅速に提供できます。ファーウェイは5Gのグローバルリーダーですが、イノベーションはセキュリティが確保されていなければ意味がないことも理解しています」
2. セキュリティ
郭は基調講演の後半で、米国政府によるファーウェイへの最近の疑念に関して、移動体通信事業者の国際的な業界団体であるGSMAが先に各国政府と移動体通信事業者の双方に連携を呼びかけたこと触れ、事実に基づいた規制を求めました。
- 「すべての人々にとって安全なサイバー環境を構築するために私たちに必要なのは、標準、事実に基づいた規制、そして協力です」
- 「私たちすべてが信頼できるシステムを構築するには、各々が責任を持つと同時に、統一標準と明確な規制が必要です」
- 「ファーウェイは、今までも、そしてこれからも、バックドアを埋め込むことはありません。また、誰かが当社の通信機器でそうした行為を実施することも決して容認しません」
- 「皮肉なことに、米国のCLOUD法(Clarifying Lawful Overseas Use of Data)は同国の政府機関による国境を越えたデータへのアクセスを許可しています」
- 「最近の次のような勧告に全面的に同意します。それは、欧州の保証試験と認証制度の取り決めに向けて各国政府と移動体通信事業者は協力すべきであるというものです。ネットワーク機器セキュリティ保証スキーム(Network Equipment Security Assurance Scheme、NESAS)はとても良い考えであり、それを世界各国に広げていくことを推薦します」
【全文】 「Bringing you 5G safer, faster, smarter(より安全、高速、スマートな5Gを実現する)」
皆様、おはようございます。
皆様にまたお目にかかれて光栄です。
ファーウェイにはかつてないほど関心が集まっています。きっと我々が何か正しいことをやっているからなのでしょう。
もちろん、当社にとってここ数か月は難しい時期でした。一方では、当社の5Gソリューションは業界で幅広く評価されています。また一方では、5Gソリューションのセキュリティについて多くの憶測がなされています。
本日は、ファーウェイの最新のイノベーションとサイバーセキュリティに関する私たちの見解についてお話しします。
イノベーションは細部に宿る
ファーウェイは、欧州委員会が世界2,500社の産業R&D投資動向を調査する「EU産業研究開発投資スコアボード」2018年度版で第5位にランクインしました。ファーウェイは昨年、150億米ドル(約1兆6,585億円※1)以上をR&Dに投資しました。
この一貫した投資により、多くのポジティブな結果が生まれています。継続的な投資を通して、当社はお客様に新しい革新的な製品とより効率的なサービスを提供し続けることができます。5Gはその最たる例です。
強力でシンプルかつインテリジェント
ファーウェイは5Gネットワークを大規模に展開する最初の企業です。さらに重要なことは、より優れた性能を可能な限り最もシンプルなサイトで実現できるということです。ファーウェイの5Gは100MHz幅の周波数で14Gbpsを実現します。これは、1セクターでの速度です。ファーウェイは業界トップのパフォーマンスを提供しています。大容量の通信サービスには強力な伝送装置が必要です。
- 光ファイバーが使用できる場合はブレードを取り付け、1つのファイバーを接続するだけで、最大200Gbpsの帯域幅を実現できます。これは信じられないことです。
- 光ファイバーが使用できない場合、通信事業者はマイクロ波を使用できますが、従来のマイクロ波の帯域幅はわずか1Gbpsです。この問題に対処するために、ファーウェイは革新的なアーキテクチャを使用して帯域幅を20Gbpsまで拡大します。
- ファーウェイは5GのスマートフォンとCPEを使用して、エンドツーエンドの5Gソリューションを提供します。すでに通信事業者による5Gの大規模展開への支援を開始しています。
フィールドテストと商用展開で実証済み
先月、中国のジーラー(ZEALER)というウェブサイトはファーウェイの5Gが米国が5Gと呼ぶサービスより20倍速いというレポートを発表しました。これはフィールドテストでの結果です。商用では20倍とまではいきませんが、米国のものよりははるかに高速です。ですから、先週のトランプ大統領の発言は十分に理解できます。米国は、強力で高速かつスマートな5Gを必要としています。
左側の2つのチャートは、中国IMT-2020のフェーズ3のテスト結果を示しています。ご覧のように、ファーウェイは単一サイトのスループットで圧倒的に高い結果を記録しています。
3つめのチャートは、複数のベンダーによって展開された商用5Gネットワークの速度を比較したものです。これは、実際のお客様のネットワークです。ファーウェイの5Gでは、ユーザー1人あたりの速度が1.3Gbpsに達しています。
強力
イノベーションは細部にこそ宿る
まず、容量の説明から始めましょう。
- たとえば、パフォーマンスアルゴリズムにより、セルあたりで3倍以上のスループットを実現できます。
- ハードウェアを見ると、当社の5Gチップは業界最大の64チャネルをサポートしています。また、これらのチップのコンピューティング能力は2.5倍向上しています。
マイクロ波では、他のソリューションの10倍となる伝送帯域幅をサポートできます。
少しずつ、私たちはテクノロジーの物理的な限界を超えてきています。
シンプル
また、パフォーマンスを犠牲にすることなく、できるだけシンプルなサイトを構築しています。
たとえば、古い技術で64Tのアンテナを構築した場合、1つの5Gアンテナのサイズはドアよりも大きくなります。そんなに大きなものを設置することを想像できるでしょうか?これを浜辺に置いたら、吹き飛ばされてしまうでしょう。
こうした問題に対処するために、ファーウェイは新しい素材を使用しています。コンポーネントの数も99%削減し、さらにカバーを軽量化することで、重量を40%削減できます。
こうした新しいAAUはリュックサック程のサイズにもかかわらず、非常に強力です。レベル15の台風でも飛ばされることはありません。これは実際に昨年深センで起きたことです。
設置もきわめて簡単です。4Gサイトだけでなく、街灯のポールにも直接取り付けることができます。シンプルなサイトにより、通信事業者のCAPEXとOPEXを大幅に削減できます。土地が限られているヨーロッパでは、1サイトあたり毎年1万ユーロ(約125万円※2)の賃料を削減することができます。
インテリジェント
通信業界では、我々が使っているのは21世紀の5Gネットワークだと言われていますが、ネットワークの運用と保守はまだ18世紀のままです。
1つの数字を見てみましょう。世界的には、ネットワーク障害の70%は人的要因によるものです。通信事業者側での容易な運用を実現するために、当社はインテリジェントネットワークを構築することを目指しています。
昨年10月、ファーウェイは世界で最も強力なAIチップ「Ascend 910」と「Ascend 310」を発表しました。これらのチップを使用してすべてのシナリオにインテリジェンスをもたらし、通信事業者のネットワークにおけるコンピューティング能力のコストを削減できます。
これらのチップに加え、ファーウェイは通信事業者のネットワーク向けに多くのアルゴリズムとモデルを開発しました。AIにより、通信ネットワークのリソース効率の向上、容易なO&M、消費電力の削減を実現できます。
結論
エンジニアリング科学への投資を強化すればするほど、創出できる価値もまた大きくなります。
ファーウェイは、強力でシンプルかつインテリジェントな5Gネットワークを世界各地の通信事業者にどこよりも迅速に提供できます。ファーウェイはこのように5Gにおけるグローバルリーダーですが、イノベーションはセキュリティが確保されていなければ意味がないことも理解しています。それでは、2番目のテーマに移ります。
サイバーセキュリティ
プリズム
プリズムよ、プリズム。この世で一番信頼できる国はどこ?
これは重要な質問です。この質問を理解できないのなら、エドワード・スノーデン氏に尋ねてみてください。
プリズム、水晶玉、政治を使ってサイバーセキュリティを管理することはできません。これは、私たち全員に共通する課題なのです。
統一標準と各自が持つべき責任
信頼できるシステムを構築するには、各々が責任を持つと同時に、統一標準と明確な規制が必要です。
責任
以下の3つの責任範囲があります。
- テクノロジープロバイダーが持つべき責任
- 通信事業者が持つべき責任
- 業界と規制当局が持つべき責任
テクノロジープロバイダー
当社のようなテクノロジープロバイダーから説明しましょう。
テクノロジープロバイダーの責任は、標準に準拠し、安全な機器を開発することです。
5Gでは4Gを超える多くの進展を成し遂げており、5Gは4Gより安全であると誇りを持って言うことができます。
ベンダーは通信事業者のネットワークを運用しているわけではなく、また通信事業者のデータも所有していません。私たちの責任、すなわち私たちがお約束できることは、悪いことはしないということです。
ここで、できる限り明確に申し上げます。 「ファーウェイは、今までも、そしてこれからも、バックドアを埋め込むことはありません。また、誰かが当社の通信機器でそうした行為を実施することも決して容認しません」
私たちはこうした責任を非常に真摯に受け止めています。
通信事業者
通信事業者は自社のネットワークの安全な運用に責任を負っています。
5Gネットワークはプライベートなネットワークです。各ネットワーク間の境界は明確です。通信事業者はファイアウォールやセキュリティゲートウェイを使用して外部からの攻撃を防ぐことができます。
内部脅威に対しては、通信事業者はネットワーク要素が安全であることを確認するためにすべてのベンダーとパートナーを管理、監視、監査できます。
業界および規制当局
最後に、業界全体で私たち皆が標準化に向けて力を合わせていく必要があります。これは私たち皆がともに担っている責任です。
より安全なネットワークを構築するには、サイバーセキュリティ要件を標準化する必要があります。また、これらの標準はすべてのベンダーおよびすべての通信事業者に対して検証可能なものでなければなりません。
NESASはGSMAと3GPPが共同で定義したものであり、非常に良い考えだと思います。ファーウェイはこのスキームを全面的に支持します。
実際、3GPPのセキュリティ標準は、多くの政府のセキュリティ機関の支援によって作成されたものです。
こうした政府機関は5Gセキュリティを検証する強力な能力を備えています。
このため、私は最近の次のような勧告に全面的に同意します。それは、欧州の保証試験と認定制度の取り決めに向けて政府と移動体通信事業者は協力するべきであるというものです。
また、NESASを世界各国に広げていくことを推薦します。ネットワークの安全性に対する判断は専門家に委ねましょう。
最高のテクノロジー、より高いセキュリティ
ファーウェイは過去30年間、セキュリティにおいて確固たる実績があり、世界の30億人もの人々にサービスを提供してまいりました。
ファーウェイの5Gセキュリティに対する米国の疑念にはまったくもって証拠がありません。
皮肉なことに、米国のCLOUD法は同国の政府機関による国境を越えたデータへのアクセスを許可しています。
最高のテクノロジー、そして、より高いセキュリティを考えるなら、ファーウェイを選んでください。
※1 1米ドル= 110.57円で換算(2019年2月26日現在)
※2 1ユーロ= 125.88円で換算(2019年2月26日現在)
※本参考資料は2019年2月26日(現地時間)にスペイン・バルセロナで発表されたプレスリリースの翻訳版です。