このサイトはCookieを使用しています。 サイトを閲覧し続けることで、Cookieの使用に同意したものとみなされます。 プライバシーポリシーを読む>

未来を固めて試練を乗り越え、持続可能な存続を確かなものに

2023年に向けた新年のメッセージ
輪番会長 徐直軍(エリック・シュー)
Eric Xu

2022年、当社は危機状態から自ら抜け出すことに成功しました。アメリカによる制裁は当社にとって今では当たり前のものとなり、通常通りの事業運営に戻っています。ここ一年は総力を挙げ、ファーウェイのメンバー1人1人が試練への対応と事業運営の質の向上に努力してきました。今年は、見通し通り6,369億人民元の収益をもって締めくくることになると見ています。

ここ1年、当社のICTインフラ事業は安定した成長を遂げ、端末事業の減収は緩和しました。当社はデジタルの持つ力とHuawei Cloudにおける急速な成長を成し遂げ、当社のインテリジェント自動車部門の競争力とユーザーエクスペリエンスを新たな高みへと引き上げました。

松の木の強さは厳冬において最も顕著に見て取られるものであり、当社を一丸とするその結束もまた同じです。ファーウェイは、お客様とパートナーからの強い信頼がなければ、これほどの極限の困難に適応することができなかったかもしれません。この点に関し、未来永劫の感謝を申し上げたいと思います。

また、ファーウェイ一同についても、非常に誇り高く感じています。水面へと顔を出すことができたのは、一丸となって共に戦い抜いたためです。特に、中国国外の現場の一線で活躍する社員については目覚ましいものがあります。新型コロナウイルスの悪影響や、外部からの制裁にもかかわらず、お客様にサービスをお届けするための要塞を守り抜きました。そしてもちろん、当社一同を絶え間なく支える家族、愛する人々の支えがなければ、今日の当社の姿はあり得ません。こうした方々は我々にとって岩のように強固な存在であり、支えてくださっていることは非常にうれしいことなのです。

当社を代表し、皆さまに心から謝意を申し上げます。

マクロ環境には不確実性が満ち溢れている中、当社が確信を持てるのは、デジタライゼーションと脱炭素こそが進むべき道であり、未来の機会が存在している分野であることです。外部要因のボラティリティに直面したものの、当社はビジョンとミッションに集中し続け、誠実であり続けます。デジタル経済の基礎構築、そしてグリーンかつ持続可能な発展への当社の取り組みをさらに飛躍させていく必要があります。そうすることで、当社のお客様、パートナー、そして大局的には社会に対し、より大きな価値を提供できるのです。

2023年は、外部からの制裁が解除されないまま営業を再開する初めての年となります。来年は、当社にとって決定的な年となります。積極的に前進を加速させ、組織に渡っての情熱を掻き立て続け、そして当社の能力をさらに高め続けていきます。事業環境の改善にさらに積極的になり、リスクをより効率的に管理していく必要があります。これこそ、当社が2023年の事業目標を達成し、ファーウェイの継続的な存続と発展の強固な基礎を敷くための唯一の方法なのです。具体的には、以下の取り組みを実践していきます:

1. 研究開発への大型投資の継続:  当社製品およびソリューションの競争力を、イノベーション、アーキテクチャの再構築、そしてシステムエンジニアリングデザインによりさらに高めることが必要です。当社は未来志向の基礎研究とオープンイノベーションに全力で取り組み、価値を生み出す分野に限りある企業資源を集中させることが必要です。加えて、バリューチェーンに渡りオープンな協業姿勢を支持し、当社による供給の継続性と柔軟性を保証する必要があります。

2. 品質に基づく勝利の構築:  外部からの制裁は、今日では既成事実であるため、ファーウェイと言えばICT産業の高品質企業との名声を勝ち取り、品質に基づく勝利を確かなものにすることがますます重要になっています。お客様にとっての価値を継続的に創造していくには、お客様のニーズに沿った形で、ISO 9000規格に基づく網羅的品質管理を強化し、戦略志向、全社一丸、全プロセスによる品質管理システムをバリューチェーン全体に渡り浸透させることが必要です。加えて、過去数年にわたり再構築してきた品質管理メカニズムと要件をサプライチェーンの全部門に渡り拡充させることが必要です。投資を強化し、お客様に高品質な製品・サービスを納入するため、当社サプライヤーの皆様と共になって品質を向上させていきます。

3. 前進し続け、収穫を大きくするための機会を掴む: ファーウェイの強みは、多様化された事業ポートフォリオと事業における強固な対背にあり、これを活用して高品質な成長を実践していくべきです。ICTインフラ事業では、各種産業におけるデジタル分野での機会を明らかにし、効果的な成長を促進させていくことが必要です。Huawei Cloudを、ファーウェイ自身および業界分野全体の両方のためのデジタルトランスフォーメーションの基礎、そしてイネーブラー(成功要因)として確立させるべきです。デジタルパワーにおいては、戦略的機会に大胆に投資し、当社製品の競争力を高め、世界中のコモディティ(一次原料)の供給における不確実性に効率的に対処していくことが必要です。端末事業においては、すべての事業部がその取り組みの中心に製品を据え、真に輝きを放つクラス最高峰の製品開発にリソースを集中することが必要です。全社が運営における責任を全うすることで、インプット・アウトプットの割合を改善していきます。インテリジェントオートモーティブソリューション事業部では、主要コンポーネントに注力し、事業の成功を固める製品の商品化をスケールアップさせることが必要です。

すべての事業分野において、リソース配分を最適化し、事業成績における説明責任を伝承・強化し、オペレーションマネジメントの主要能力を強化していくことが必要になります。また、全事業分において、貢献度に基づく報酬分配についての企業ガイドラインに沿って賞与の差を拡大させ、すべての運用部門においてより優れた価値が生み出されることを奨励します。

4. 組織に活力をもたらす改革を推し進め、あらゆる社員が成長することへの動機をもたらす: 駐在員事務所改革における契約更改および締結を推し進め、駐在員事務所の統合的ビジネストランスフォーメーションのパイロットを拡充させます。同プログラムでは、現地事務所運営のポテンシャルを解き放ち、より大きな自治運営を醸成することを狙っています。リーダーシップマネジメントについては、ポリシーの最適化に取り組む一方、海外事務所のシステムにおける条件を設け、全員に対するフィールド経験およびエントリーレベル経験、そして主要役職についての海外経験からなる3つのタイプの職務経験を基礎要件として運用していきます。より動的な管理職チームを構築し、管理職と専門職の両方の未来を固めていくことが目的です。加えて、特殊技能職のチームの概念の拡充、関連するポリシーの最適化、チームの安定化を狙います。

各国での現地チームを醸成することは、中国外の各地域の市場での当社の長期的な存続と発展にとって決定的な要因であり、当社は積極的にこれらを構築し、現地労働力の管理に関与していきます。コンピテンシー&クオリフィケーション(C&Q)に関しては、独自のC&Q評価をパイロット運用し、C&Q基準を洗練させ、C&Qを活用し自己学習と自己研鑽の動力源としていきます。あらゆる場所から英雄が生まれる可能性があり、専門技術者はあらゆる場面に存在しています。適材適所で活躍し、顕著な貢献を実践できる、才能ある人材が多数育つことを期待しています。

過去30年に渡り、ファーウェイは世界中の通信キャリアと手を取り、先進的コミュニケーションネットワークの構築に取り組んできました。過去10年、クラウドコンピューティングへの投資を強化してきており、これによりHuawei Cloudがデジタルの世界の基礎、そしてイネーブラーとなるためのより優れた立ち位置に置かれることになりました。今後10年では、当社エコシステムパートナーとともに取り組むことで、ファーウェイは、産業がデジタル化、インテリジェント化、そして低炭素化するための産業向けインターネットプラットフォームと最先端ソリューションを構築していきます。全社一丸となって、すべての人々、車両、家庭、組織団体にデジタルをお届けし、当社のビジョンであるインテリジェントな世界を手の届く範囲に実現させます。

格言にある通り、金は火によりて試され、勇者は逆境にて試さるのです。2022年FIFAワールドカップのアンバサダーを務めたガニーム・アル・ムフターさんは生まれつき下半身がありませんでしたが、人は人生をどれほど頑強に、それでいて栄光に満ちたありさまで生きることができるかを証明しています。理想を持ち続けてさえいれば、何ものも私たちを貶めることはできません。未来は希望に満ち溢れ、これこそが我々の原動力となるのです。途中の障壁は、その道のりをさらに価値と意味にあふれたものにするのです。

2023年は、特に顕著な年となるでしょう。未来を固め、我々の前に立ちはだかる試練を乗り越えていくのです。そうして、長期的かつ持続可能な存続の構築に取り組んでいきます。

よいお年をお迎えください。

2022年12月30日