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ファーウェイ・ギリシャ

2018.10.12

市場競争力の強化を通信インフラで支える

世界170か国以上で事業を展開するファーウェイ。このコーナーではその中から毎回1つの国を取り上げ、各国の通信事情や市場の動向、ファーウェイの事業展開や社会貢献活動について、現地の広報部員に聞きます。

ファーウェイ・ギリシャ

設立:2005年
所在地:アテネ
従業員数:約120名、うち80%以上が現地採用(2018年8月現在)

ギリシャの通信事情

固定電話加入者数・普及率 : 518万人・46.4%
携帯電話加入者数・普及率 : 1,294万人・116%
インターネット普及率(利用者ベース) : 69.1%
固定ブロードバンド加入者数・普及率 : 378万人・33.9%
(ITU調べ、2017年現在。インターネット普及率のみ2016年のデータ)
主要通信事業者 : コスモート(Cosmote)、ボーダフォン(Vodafone)、ウインド(Wind)、フォースネット(Forthnet)

今回登場するのは…

ファーウェイ・ギリシャ 渉外・広報本部 広報マネージャー
トニア・ペトロビッツ(Tonia Petrovits)

ギリシャと英国で英文学、欧州地域研究の学位を得た後、スイスに本社を置くABBのギリシャ支社に入社。企業コミュニケーション部門でキャリアを積み、入社5年で部門長に就任。その後HSBCギリシャ、ギリシャ金融安定基金において、経済危機のさなかにあった同国の金融業界で、クライシスコミュニケーションを含む企業コミュニケーションの責任者として広報業務を統括してきた。2017年、新たな業界でのチャレンジを求めてファーウェイに入社。ICTと中国について日々学びながら、プロフェッショナルとしてのさらなる成長を実感している。休日は家族との時間を大切にし、地中海の島々での水上スキーや小旅行を楽しむ。


Q. 通信事業者向けネットワーク事業における主な功績を教えてください。

A. ギリシャ市場はここ10年、経済危機による大きな困難を経験していますが、その間もICT業界は成長の原動力であり続けてきました。ギリシャ経済にとって、よりよい製品とサービスによるグローバルな競争力の向上は喫緊の課題です。そのためにICTができることは多く、さまざまな領域でデジタル化の需要が高まっています。ファーウェイは2005年にギリシャオフィスを開設して以来、主要通信事業者との協業を通じて、デジタル化の基礎となる通信インフラの構築に尽力してきました。
2008年に協業を開始したボーダフォン・ギリシャには、2Gから3G、LTEまで、メインサプライヤーとして機器を提供しています。地形の起伏が激しいギリシャでは、都市部でも電波状況が悪いエリアが発生してしまうという課題がありますが、同社は半径数10mのきわめて狭い範囲をカバーするファーウェイのフェムトセルソリューションによってカバレッジを強化し、サービス品質を大きく向上しました。同ソリューションはその後、国内最大手通信事業者であるコスモートにも採用されています。
一方、光ファイバーの敷設が難しい山岳地帯や島しょ部では、マイクロ波バックホールソリューションによってコストと工事期間の大幅な削減に貢献しています。コスモートとは2016年に2つの帯域を束ねる革新的なマイクロ波ソリューションのトライアルに世界で初めて成功し、ギガビットクラスのバックホール回線を実現しました。
また、ウインドとは2010年にネットワークの全面的な刷新を手がけて以来、協業を続けています。2014年にウインドとボーダフォンがアクセスネットワークの共有を目的にジョイントベンチャーのヴィクタスネットワーク(Victus Networks)を設立した際には、RAN共有ソリューションを提供しました。
こうした協業により、現在ファーウェイ・ギリシャは国内の半数の世帯に固定ブロードバンド接続を、人口の80%にモバイル通信のカバレッジを提供しています。

Q. 法人向けではどのような実績がありますか。

A. ギリシャの主要産業である観光業向けに、ホテルやリゾート施設のネットワーク環境を構築するプロジェクトを数多く手がけています。また、国内大手のアルファ銀行(Alpha Bank)、ギリシャ郵便局(Hellenic Post)にIPソリューションを提供しているほか、ギリシャ国立銀行には全国の支店でスイッチを採用していただいています。

運輸の分野では、ギリシャ最大の港であるピレウス港を管理するピレウス港湾管理局(Piraeus Port Authority、PPA)のネットワークインフラを刷新し、港湾の効率的な運用に必要なセキュアで安定した高速接続を実現しました。

そのほか、金融、エネルギー、製造業などの業界でも、ICTによる業務効率の改善を支援しています。

ピレウス港湾管理局はファーウェイのソリューションによってネットワークインフラを刷新。写真は同局CEOの傅成秋(フー・チェンチュウ)氏(中央)とファーウェイ・ギリシャCEOの陳楽(チェン・ルー、左)

Q. ギリシャでは欧州内でもいち早くNB-IoTの活用が始まりましたね。

A. はい。ファーウェイはコスモートとともに、2017年4月に西ギリシャの首府パトラ市で国内で初めて、欧州でも他国に先駆けて、NB-IoTを活用したスマートシティプロジェクトを始動しました。路上に埋め込んだセンサーで駐車スペースの空き状況をモニターし、スマートフォンアプリから確認できるスマートパーキングを実現したほか、時間や天気に応じて街灯の明るさを調節するスマート街灯によって、利便性・安全性の向上と節電に貢献しています。
農業国でもあるギリシャでは、酪農や養蜂、ワインの醸造などにおいてもIoTの活用が注目されています。

Q. 端末事業の状況はどうですか。

A. 『HUAWEI Y』シリーズなどのエントリーモデルから最新のハイエンド機種『HUAWEI P20』シリーズまで、幅広いラインナップで人気を博し、ファーウェイは現在国内シェア第2位のスマートフォンメーカーとなっています。昨年はギリシャで人気のタレント兼モデル、ドゥキッサ・ノミコウ(Doukissa Nomikou)を『HUAWEI Mate 10』シリーズのブランドアンバサダーに迎えました。また、AIをテーマとしたアテネデジタルアートフェスティバルや、優れた書籍を表彰するパブリックブックアワードなど、さまざまな文化イベントのスポンサーにもなっています。

2017年には人気タレント・モデルのドゥキッサ・ノミコウが『HUAWEI Mate 10』シリーズのブランドアンバサダーに

Q. CSRではどのような活動をしていますか。

A. 社員から衣類や食料品の寄付を募り、児童養護施設や、家族の重病や喪失に苦しむ人たち、身寄りのない人たちを支援するNPOに寄贈するなど、ギリシャ社会においてサポートが必要な人々の力になれるような活動を実施しています。昨年はオフィスのリノベーションを機に、不要になったデスク260台を含む什器を児童福祉に関わるNPO4団体と2自治体に寄贈したほか、重病の子どもたちの願いを叶えるNPO『Make a Wish』を通じ、白血病患者の女の子にスマートフォンを贈呈しました。また、今年7月にアテネ近郊で発生した大規模な山火事の被災地への支援も予定しています。

ファーウェイのフラッグシップCSRプログラム『Seeds for the Future』も長年実施しており、今年は11月に10名の学生が中国での研修に参加します。


ファーウェイがグローバルで実施するフラッグシップCSRプログラム『Seeds for the Future』では、ギリシャからも多くの学生が中国での研修に参加している

ギリシャはギガビット社会の実現に向けたEUのプランに足並みを揃え、2025年までに全世帯に100Mbpsのブロードバンドを普及させ、さらに1Gbpsへとアップグレードすることを目指しています。こうした目標に向けて、今年6月にはSFBB(Super Fast Broadband)と呼ばれる補助金制度により、高速インターネットサービスの契約に使えるバウチャーの発行を開始しました。あらゆる人、家庭、組織にデジタル化の価値を提供することをミッションとするファーウェイは、今後も通信事業者との協業を通じてより高速で安定したブロードバンド接続を可能にするとともに、さまざまな業界におけるデジタル化を推進し、ギリシャの経済成長を後押しすべく尽力していきます。