ファーウェイ、世界最大のOXC+OTN高品質専用線ネットワーク構築でチャイナモバイルと協業

【中国，北京，2018年11月7日】 チャイナモバイルは、自社の国際および政府・企業向け専用伝送網構築プロジェクトにおいてファーウェイを選定したと発表しました。世界最大規模の政府・企業向け専用線OTNネットワークの構築は、チャイナモバイルにとって、専用線市場、特に政府・企業向け高品質専用線市場の重要な布石となります。

近年、グローバル化、情報化およびクラウドサービスの発展に伴い、専用線の需要は増加の一途をたどっており、市場は通信事業者の2Cサービス（モバイル、ブロードバンド）のみならず、2Bでも競争の中心になっています。そして、政府、金融、大手企業、国際専用線等のユーザーは、専用線に対して高い品質を求める高価値ユーザーです。通常、高品質な専用線は次の「5A」の特徴を備える必要があります。

• 高可用性（High Availability）：99.99%を超えるリンク信頼性。
• 物理的分離（Physical Isolation）：サービス間のハードウェアや回線の分離。
• オールオンライン（All-online）：ネットワークリソースのリアルタイムな可視化、ネットワーク使用状況の正確な把握、運用のeコマース化、全プロセスのオンライン化、販売可能専用線の迅速な確認、専用線の性能、アラーム等情報の可視化、予測型のプロアクティブな運用保守、テナント側でのリアルタイムKPI検知。
• アジリティ（Agility）：「日」単位のサービス開通時間、「分」単位のオンライン調整、サービス無瞬断。
• 遅延保証（Latency Assurance）：専用線の遅延検知、可視化、プランニング。最適遅延や遅延区間等、経路計算の多様化による遅延の収益化。

チャイナモバイルはこうした高品質専用線の需要を受け、高水準、高品質を目指し、ネットワーク構成や技術の選定で高い基準を要求しました。

ネットワーク構成の主な要件は次のとおりです。

• 最適遅延：行政区画をまたぐ場合も迂回しない、全サービス経路の経路最適化による遅延の最適化。
• 最大カバレッジ：ネットワークのセグメンテーションによるサービスのセグメント間転送、リソース協調やパッチケーブル配線等が生じないよう、1つのOTN基幹専用網で国内31 の省級行政区画の153の主要都市、および米国、英国、日本、シンガポール、ドイツを含む海外の7つのPOPをカバーするほか、アクセス側のVC-OTNを直接ユーザー宅に引込み、エンドユーザーのエンド・ツー・エンドのOTN接続と分単位の専用線サービス開通を実現。
• 最高レベルの安全性：ネットワークを高度にメッシュ化し、各重要サービスノードに少なくとも3本以上の出口経路を確保することで信頼性を向上。
• クラウド・ネットワークのシナジー：ネットワークアーキテクチャの最適化により、チャイナモバイルの政府・企業OTN専用網で企業ユーザーが直接チャイナモバイルのパブリッククラウド「モバイルクラウド」に接続できるようにし、ユーザーの物理回線からのワンホップ・クラウドアクセス、クラウド・ネットワークのシナジー、最適なユーザー体験を実現。

技術選定においては、VC-OTN、G.Hao（Hitless Adjustment ODUFlex、無瞬断調整）、光・電気協調スケジューリング等の技術を導入してユーザー要件を満たすとともに、今後数年の先進性と拡張性を持たせました。また、SDH機能を含むVC-OTN設備を採用して2M~100Gサービスのアクセスベアラと各サービス間を物理的に完全分離し、G.HaoとLCAS（Link Capacity Adjustment Scheme、リンク容量調整スキーム）でサービス帯域のオンライン無瞬断調整、光・電気協調スケジューリングを可能にしました。管理面では、超大規模ネットワークの管理とインテリジェントな運用を行うクラウド化OTNシステムを採用しました。

ファーウェイは今回、OTN分野での長年のリーダーシップと専用線伝送に対する豊富な知見に基づき、初めて最新のOXCとOTNクラスタ装置を採用して光・電気調整を行うとともに、ネットワークリソース全体を有機的に結びつけました。さらにNMSにNCE（Network Cloud Engine）を採用してネットワークの一元管理、専用線サービスの迅速な開通、分単位の無瞬断調整と最低遅延ルーティングポリシーを実現し、企業ユーザの需要に応えました。こうした技術優位性が評価され、最終的にチャイナモバイルの国際および政府・企業向け伝送ネットワーク（OTNネットワーク）プロジェクトの唯一のパートナーとしてファーウェイが採用されました。