ファーウェイ、チャイナモバイル・上海汽車と、 5G時代のLTEを用いたインテリジェントなコネクテッドカーのデモを実施

ファーウェイ（中国語表記：華為技術、英語表記：HUAWEI）はMobile World Congress上海（6月27日～29日、中国・上海）において、チャイナモバイル（中国移動）および上海汽車と共同で、5G時代のLTEにより実現した低遅延ネットワークとC-V2X技術を活用してインテリジェントなコネクテッドカーののデモを行いました。このデモでは、操作者がチャイナモバイルの展示ブースに設置された運転操作用コンソールから屋外にある車両の隊列走行を精確に遠隔操作する様子を披露しました。エンドツーエンドの遅延を20ミリ秒以下にまで短縮する低遅延技術と、高画質（HD）ビデオ伝送バックホール技術がこの操作精度を実現しました。

5G時代のLTEとV2X技術を融合させることで、インテリジェントなコネクテッドカーの隊列走行や交通信号の最新情報の取得が可能となります。3社は今回のデモを通じて、融合した2つのテクノロジーがインテリジェントなコネクテッドカーの今後の発展に向けた強固な基盤となることを示しました。

MWC上海 2018のチャイナモバイル展示ブースで披露されたインテリジェントなコネクテッドカーのデモ

今回のデモでは、上海汽車が独自に開発したインテリジェントなコネクテッドカーと、チャイナモバイルのモバイルネットワークを利用しました。チャイナモバイルのネットワークにはファーウェイの低遅延ソリューションとHDビデオ伝送バックホールソリューションが採用されています。チャイナモバイルはまた、最先端のエッジコンピューティング技術を搭載したエンドツーエンドの遠隔運転システムを提供しています。

遠隔運転、隊列走行、路車間（V2I）での交通信号情報の取得においては、障害発生が許容されません。そのため、インテリジェントなコネクテッドカーの実現に向けてはネットワーク遅延にきわめて高い要件が課されています。道路上で想定されるあらゆる緊急事態に対処し、安全かつ最適な運転体験を保証するために、運転指示は確実かつ遅延なく送信されなければなりません。5G時代のLTEの目玉となる要素の1つである低遅延ソリューションは、厳格なサービス要件を満たすために無線インターフェースのスケジューリング高速化や多くの追加技術を採用しています。また、短いTTI（Transmission Time Interval）の導入により、エンドツーエンドの遅延を10ミリ秒以内に短縮します。さらに、キャリアアグリゲーションや4x4 MIMOなどのさまざまなテクノロジーがHDビデオ伝送バックホールの実現を支え、遠隔地にいる操作者が道路交通状況をリアルタイムに把握できるようになります。

一方、C-V2Xは自動運転やスマートモビリティの分野を切り拓く大きな可能性を秘めています。C-V2Xは車両に、車車間（V2V）、路車間（V2I）、車ネットワーク間（V2N）、車歩行者間（V2P）などのさまざまなネットワーク接続を実現します。今回のデモで明らかなように、C-V2Xは車両3台の隊列走行や交通信号情報の取得を可能とすることで、インテリジェントなコネクテッドカーの強力なイネーブラーとなります。

デジタル変革が世界各地で急速に進展するなか、インテリジェントなコネクテッドカー産業はICT業界でも関心の的となっています。インテリジェントなコネクテッドカーは、遠隔でのバス運転やトラック輸送など、多様なシナリオでの活用が見込まれています。さらに、こうしたイノベーションは、業務運営効率の向上や過酷な環境で働く人々の安全確保にもつながります。

ファーウェイは2017年、チャイナモバイル、上海汽車とともに、5G New Radioネットワークを利用した遠隔運転デモに成功しました。今年に入って、3社は再び連携し、3GPP Release 15に準拠した5G時代のLTEを活用してインテリジェントなコネクテッドカーで典型的な3つのアプリケーションの検証を完了しています。

3社はこうした連携を通じてインテリジェントなコネクテッドカーの実現を加速し、ビジネスチャンスの拡大と数百万もの家庭にサービスを提供することを目指しています。最終的に人々がスマートで利便性の高いより良い生活を送れるよう、より安全で省エネな運転を実現することを目指しています。

MWC上海 2018でのファーウェイの展示や技術デモ、基調講演などの詳細については、以下の特設サイトをご覧ください。

http://carrier.huawei.com/en/events/mwcs2018 （英語）