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ファーウェイの汪濤:5.5Gを定義して より素晴らしいインテリジェントな世界を実現する

2020.11.24

【2020年11月13日、中国上海】2020年のグローバルモバイルブロードバンドフォーラム(MBBF)において、ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)専務取締役の汪濤(デビッド・ワン)は「5.5Gを定義してより素晴らしいインテリジェントな世界を実現する」と題した基調講演を行いました。汪は「5.5Gは5Gの進化形であり、業界のあらゆるパートナーと協力して、共に5.5Gを定義することを期待します」と呼びかけました。「協業することで、個々のユーザーのリアルタイムなインターアクション体験を改善し、セルラーIoT機能を強化し、UCBC(アップリンク・セントリック・ブロードバンド・コミュニケーション)、RTBC(リアルタイム・ブロードバンド・コミュニケーション)、HCS(ハーモナイズド・コミュニケーション・アンド・センシング)などの新しいシナリオを検証して、より素晴らしいインテリジェントな世界の実現を目指すことが出来ます」と述べました。

 David Wang speaks at 2020 MBBF

2020 MBBFでスピーチを行う汪濤(デビッド・ワン)

各世代のモバイル通信技術はそれぞれ、新規格に代わるまでの約10年間、影響力を持ってきました。5Gは2030年までの主要なモバイル通信技術となり、2040年まで使用される可能性も高いでしょう。過去30年の2G、3G、4Gの開発の歴史を振り返ると、各世代内においても継続的な進化を遂げることが、技術の潜在性を発揮し、業界の発展を推進する上で重要であることがわかります。

人と人をつなぐことは5Gの基本機能です。モバイルネットワークは元来、人がいつでもどこでもつながっていられることを目的に作られました。これから2030年にかけ5Gは人々が仮想世界とリアルタイムなインターアクションを行うサポートを行い、真の没入型体験を提供するでしょう。5Gを活用したVR/ARは物理世界と仮想世界のインターアクションを現実のものにしました。しかし、XR Proおよびホログラフィック体験の実現には、セルラー通信の速度を向上させ、平均アクセス速度を現在の4K動画ストリーミングに対応する120Mbpsから、16K動画に必要な2Gbpsに高速化することが求められます。またインターアクション時の遅延を、現在の20ミリ秒から5ミリ秒に改善させることが求められます。これらすべての要件を満たすために5Gは進化を続けなければなりません。

モノとモノをつなぐことは5Gの重要な拡張機能です。ファーウェイのビジョンおよびミッションは、すべての人、家庭、組織にデジタル化の価値をもたらし、すべてがつながったインテリジェントな世界を実現することです。接続性とコンピューティングはこのインテリジェントな世界の中核であり、5Gは最も重要な接続技術となるでしょう。2030年に向けて、セルラーネットワークは1,000億以上の接続性を有するようになり、その大半は5Gに伝達されるでしょう。これは現在の13億のIoT接続をはるかに凌ぐ状態です。5Gはあらゆるシナリオで一層高まるIoTの多様性と複雑さのニーズに対応できるよう、進化を続けることが求められます。

人と人の接続体験を改善し、モノとモノの接続シナリオを改良させることが重要です。ファーウェイは5Gが1,000億の接続に対応する日を見据えて、5.5Gのビジョンを提案しています。5G業界の発展と進化をリードし、5Gをより活性化して新たな価値を創出することで、社会の発展および業界のアップグレードに寄与します。

汪は「5.5Gは業界に向けたビジョンです。ITUが定義する5Gの3つの標準シナリオであるeMBB、mMTC、URLLCの強化および拡張です」と言及しています。

REDCAPの導入により、より多くの種類のデバイスが利用可能となり、mMTCシナリオでブロードバンドIoTに必要となる多様なデバイスを提供できます。特定のレベルの信頼性で遅延を最適化することにより、URLLCシナリオでのリモート動作制御のようなスマート製造が実現します。業界のインテリジェントなアップグレードの加速に伴い、多様なIoTのユースケースが出現し、5Gのユースケースも多様化するでしょう。例えば、大規模接続と超大容量アップリンク帯域幅のどちらも必要なユースケースがある一方、通信とセンサーの両方が必要な場合もあります。そのため、5.5Gは5GからさらにUCBC、RTBC、HCSの3つのシナリオをカバーします。

汪は「3つのアプリケーションシナリオから6つのシナリオへと移行することで、5.5Gはあらゆるものがインターネットにつながった世界を超過し、あらゆるものがインテリジェントにつながった世界を実現するでしょう」と言及しています。

5.5Gが実現する新しいシナリオは、社会の発展と業界のアップグレードに新しい価値を創造する

第1に、UCBCは業界のインテリジェントなアップグレードを加速させます。UCBCは5Gの機能を基に構築されており、アップリンク帯域幅を10倍に拡大します。これは、マシンビジョンや大規模ブロードバンドIoTでビデオをアップロードする必要のある製造業には最適で、業界のインテリジェントなアップグレードを加速します。また、UCBCは奥深いカバレッジと大容量なアップリンクにより、屋内シナリオにおける携帯電話のユーザー体験を大幅に改善します。

第2に、RTBCは没入型で迫真の体験を提供します。RTBCは広帯域と通信の低遅延に対応します。目標は一定の遅延と信頼性要件における帯域幅を10倍にすることです。この目標の達成により、ユーザーが仮想世界とインターアクションを行う際に没入型体験を提供することができます。

第3に、HCSは自動運転を実現します。HCSは自動運転が必須要件である、コネクテッドカーやコネクテッドドローンを実現できるように設計されています。Massive MIMOのビームスキャニング技術をセンサ-領域に適用することで、HCSは通信機能とセンサー機能の両方を提供できます。屋内シナリオにおいてHCSは位置情報サービスを提供します。

第4に、sub-100GHzの使用パターンを再構築して、スペクトル値を最大化する必要があります。業界のビジョンを達成するため、5.5Gはsub-100GHzのスペクトラムをより多く使用して、フルバンドアップリンクとダウンリンクの分離、およびすべてのフルバンドの集約をオンデマンドで行うことが求められます。

第5に、AIの活用は5Gネットワークに無限のインテリジェンスをもたらします。5G時代は従来のどの世代よりも広範な周波数帯域と、より多くの種類のデバイス、サービス、顧客が出現します。5.5GはAIと完全に統合することで、すべての複雑さに対処することが求められます。

汪は「統一規格と業界の協業が、グローバルな無線通信業界の発展の要となります。5.5Gの開発には、産業チェーンのすべての関係者の協力が必要です」と言及して、スピーチを締めくくっています。

ファーウェイを代表して、汪は3つの提案をしています。

1つ目は、すべての業界関係者は3GPPフレームワーク内で出来るだけ早急に5.5Gに着手する事が求められます。

2つ目は、業界はSub-100GHz帯を最大限に活用することで盛況な5.5Gの産業エコシステムの推進を目指して協力し、多様なネットワーク機能とデバイス、オーバーホールセルラーIoTを提供することが求められます。

3つ目は5Gを様々な業界に統合することで、より多くのユースケースを作成し、デジタルおよびインテリジェントな変革を加速させることが求められます。

ファーウェイは業界のパートナーと共に5.5Gを定義し、より素晴らしいインテリジェントな世界を築いてゆくことを期待します。

2020年のグローバルモバイルブロードバンドフォーラムで、ファーウェイは世界中の事業者、規制当局、パートナー、メディアアナリストと共に、世界の業界の動向および注目の話題についての知見を共有します。また、5GやAIなどのICT技術のイノベーションをいかに産業界および社会全般の相互利益につなげられるかについて検証します。
詳細はこちらをご確認ください。www.huawei.com/minisite/mbbf2020/en/(英語)


※ 本参考資料は2020年11月6日(現地時間)に英国ロンドンで発表されたプレスリリースの翻訳版です。