ファーウェイ、オープン・ラボを拠点に産業パートナーとのイノベーションを推進
ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)は11月2日、「探求の光(The Brilliance of Exploration)」というテーマのもと「ファーウェイ・イノベーション・デイ アジア・パシフィック」(オーストラリア・シドニー)を開催し、会場には同地域の産業界、学術界、政府、研究機関の代表者が一同に会しました。
同イベントでは未来における探求に焦点をあて、さまざまなゲスト・スピーカーから各自の探求テーマ、イノベーション手法、将来の変化への対応策などのアイデアが共有されました。ファーウェイはこうしたアイデアの実現を支援するため、これまでの世界各国での取り組みに続きアジア太平洋地域においてもオープン・ラボ設置に向けた投資を行う計画であることを表明しました。
ファーウェイはオープン・ラボを拠点に、産業パートナーと力を合わせて豊かなエコシステムを構築し、イノベーションを通じた成長を牽引していきます。これにより、新たなICT時代における各産業のデジタル化と、インテリジェントな世界が直面する課題への対処を後押しします。
過去3度の産業革命は、蒸気、電気、情報通信技術(ICT)の技術の進展に牽引されましたが、いま、さらなる技術革新により、新たな産業革命が始まろうとしています。クラウド・コンピューティング、ビッグデータ、IoTなどの新たな技術の発展は多くの産業に計り知れない変化とイノベーションをもたらします。しかし、1社だけでこうしたシステムのすべてを構築することは不可能であり、すべての企業が協力して現代の産業セクターを構築する必要があります。
ファーウェイ・オーストラリアのシニア・ソリューション・ディレクターであるニール・エバンス(Neil Evans)は、ファーウェイ・イノベーション・デイ アジア・パシフィックにおいて、「ICTエコシステムにおける新時代のアライアンス(New Era of Alliances in the ICT Ecosystem)」と題する講演を行い、新たなICT時代に向けたファーウェイの理念、方針、さまざまな取り組みに加え、その探求の手法や現在までの進展について詳細に説明しました。ファーウェイは産業全体を前進させるエコシステムの豊かな「土壌とエネルギー」となることを目指し、強固で戦略的な提携により継続的な社会発展を支援するため、以下の取り組みを進めています。
オープン・ラボ
ファーウェイは、豊かなICTエコシステムを創出する戦略の一環として、世界各国でオープン・ラボの構築を進めています。システム・インテグレーター、ソフトウェア・ベンダー、ハードウェア・ベンダー各社と協力し、異業種のお客様のニーズに応えるソリューションを開発するとともに、共同イノベーションに向けたエコシステムを構築することで産業変革を推進し、ビジネスの成功を分かち合うことを目指しています。
オープン・ラボでは、世界そして各地域の大手サービス・パートナーの力を融合することで、以下のような取り組みを進めていきます。
• パートナーと連携して産業向けのソリューションを開発するとともに、イノベーション能力を向上し、市場拡大を通じてビジネスの成功を分かち合う
• 各地域にイノベーション・センタ-、パートナー開発センター、ソリューション開発センター、インダストリー体験センターを構築
• ファーウェイは同社の基本戦略である「パイプ戦略」に沿ってICTインフラにフォーカスし、産業パートナーとオープンな協業を通じて、従来型産業のデジタル化と新たな産業革命を推進
ファーウェイは現在までにミュンヘン(ドイツ)、メキシコ・シティ、ドバイ、シンガポール、モスクワ(ロシア)のほか、中国にもオープン・ラボを設置しており、世界で400社以上のソリューション・パートナーと連携しています。
アジア太平洋地域におけるオープン・ラボ
ファーウェイはアジア太平洋地域(シンガポールおよびバンコクを含む)に複数のオープン・ラボを設立する計画です。スマート・シティ/セーフ・シティ、スマート・グリッド、インダストリー・クラウドとIoTの分野において、お客様やパートナー企業に「Lab-as-a-Service」の体験を提供するこの地域のオープン・ラボは、以下の4つの役割を担います。
イノベーション・センター: ファーウェイはお客様やパートナー企業と連携して共同イノベーションを進め、産業のデジタル変革を推進します。オープン・ラボでは、タイの地方配電公社とのスマート・グリッド プロジェクト、シンガポールの顧客企業とのインテリジェント・ネーションおよびビデオ・クラウド プロジェクト、シンガポールの交通大手・SMRTトレインズとの次世代のデジタル鉄道通信システムなどの共同イノベーション・プロジェクトを進めていきます。
パートナー開発センター: ファーウェイは、TycoやXJERAなどのアジア太平洋地域の20以上のソリューション・プロバイダーとパートナー契約を締結しています。世界をリードするソリューション・パートナーであるヘキサゴンとも、すでに複数のプロジェクトを完了しました。
ソリューション開発センター: ファーウェイは現在、シンガポールの主要なプロジェクトにおいて、公共交通を担うSBSトランジットなど30社以上の顧客企業と協業しています。「Lab-as-a-Service」と整備されたICTインフラにより、パートナー各社はオープン・ラボを安全な遠隔ラボとして利用できます。顧客企業はテストベッドでの開発、プリ・インテグレーション、概念実証試験(PoC)、工場受入試験の実施のほか、ミラー環境もご利用いただけます。現在までに、マイクロソフトのクラウド、ニュージーランドのビデオ・クラウドなど、20社以上の顧客企業に対してPoCを完了しました。
体験センター:ファーウェイは現在、セーフ・シティ、インダストリー・クラウド、IoTソリューションにフォーカスした体験センターを設置しています。実際の利用シーンを想定して、トレーニングと実地研修が可能で、世界各地における成功事例もご紹介しています。
ファーウェイのシンガポールにおけるオープン・ラボは、今年8月の開設以来、30社以上のソリューション・プロバイダーとパートナー契約を締結し、顧客やパートナーによる訪問をのべ100回以上お受けしています。今後もオープン・ラボの設置を進め、パートナー各社と連携し、顧客企業のビジネスの成功を支援していきます。

ファーウェイ・オーストラリア シニア・ソリューション・ディレクター ニール・エバンス(Neil Evans)
※本参考資料は2016年11月3日(現地時間)にオーストラリア・シドニーで発表されたプレスリリースの翻訳版です。