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Interop Tokyo 2016 第1回TOKYO CLOUD CONGRESSが開催

2016.06.13

次なるクラウド時代について、日本と世界のオピニオン・リーダーが議論

デジタル変革に向けた機運が世界的に高まるなか、「Interop Tokyo 2016」(6月8日~10日、幕張メッセ)において、同実行委員会が主催、WIDEプロジェクトが特別協力し、ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)が特別協賛する第1回TOKYO CLOUD CONGRESSが6月10日に開催されました。「オープン」「協業」「Win-Win」をコンセプトに、同カンファレンス・プログラムでは世界と日本のICT業界のオピニオン・リーダーが1,000人余りの来場者を前に最新の産業トレンドについて議論しました。また、学術研究、標準策定、産業への応用、ソリューションの開発から産業連携に至る各方面の動向を分析し、デジタル変革がもたらすビジネス・チャンスとチャレンジにいかに向き合い、クラウド時代におけるコア・コンピタンスを築き上げるかについて討論しました。

開会にあたり、WIDEプロジェクト ファウンダーであり、慶應義塾大学 環境情報学部長・教授の 村井純氏は次のように述べています。「今日のデジタル経済を支えるITインフラは、革新的な技術を駆使した先進的なネットワークとオペレーション・サービスによって、いっそう強化されます。こうした技術革新を加速し、競争力を確立するうえで、各国政府や産業界と学術・研究機関のグローバルな協業はきわめて重要です。ファーウェイなどのようなICTをリードする企業がこうした協働に取り組み、デジタル経済を加速して産業の発展を促そうとしていることは心強いことです」

アジアのインターネット産業の急速な発展が世界の原動力に

「アジア地域におけるインターネットの発展」というテーマを掲げた第1部のセッションにおいて、チェアを務めた村井氏、ICANNボードメンバーの呉国維(クオウェイ・ウー)氏、エクイ二クス日本法人代表取締役の古田敬氏、ファーウェイ法人向けICTソリューション事業グループITソリューションセールス部プレジデントの董理斌(ドン・リービン)は、アジアにおけるインターネットの発展の現状や将来展望、ビジネス・チャンスや今後の課題などについて議論しました。グローバル経済を牽引するアジアは、既存のインターネット基盤を足がかりに新たなモバイル・インターネットのうねりを起こしています。新技術は欧米からアジアへというこれまでの流れに対し、新たなインターネット時代においてはアジアから欧米への逆流も生まれつつあります。


                         特別対談「アジア地域におけるインターネットの発展」の模様

企業はアプリケーションがコアとなるクラウド時代を迎え、新時代のICTが新産業革命を支える基盤に

第2部では「クラウドでビジネスチャンスを掴め」をテーマとし、WIDEプロジェクト代表であり、東京大学大学院 情報理工学系研究科 教授の江崎浩氏をチェアに迎え、ドイツテレコム、インテル、ファーウェイからのゲストがクラウドと企業発展の相互促進について議論しました。ドイツテレコム シニア・バイス・プレジデント兼MNCセールス&サービスおよびIoT推進プログラムTSI DD責任者 ステファン・グビ(Stefan Gubi)氏は、自社の状況を次のように紹介しました。「欧州のクラウド市場は現在、毎年21%の伸び率で急速に発展しており、デジタル化されたビジネス・モデルではハイブリッドおよびマルチ・クラウド・ソリューションが求められています。また、強靭なパートナー基盤がクラウド、ビッグデータ市場における重要なカギとなっています。こうしたなか、ドイツテレコムはハードからソフトまでをカバーした強固なプラットフォームを持つエコシステムを構築することで、全方位型のクラウド・ソリューションを提供し、お客様の多種多様なニーズに応えています」ドイツテレコムは今年3月、ファーウェイとともにパブリック・クラウド・サービス「オープン・テレコム・クラウド」の提供を開始しました。これにより、同社は企業の規模を問わず、あらゆるクライアントに対して利便性と柔軟性の高いカスタマイズ・サービスを提供しています。

ファーウェイ グローバルクラウド事業 最高情報責任者であるイェルク・ウェルテル(Joerg Welters)は「オープンクラウド、ハイブリッドクラウド、インダストリー・クラウド」をテーマに講演し、クラウド・コンピューティングを基盤とする技術革新とビジネスモデルによって企業のデジタル変革をいかに推進するかについて議論しました。ウェルテルは次のように述べています。「既存のパブリック・クラウドは主にインターネット・サービスのニーズを受けて発展してきましたが、パブリック・クラウド技術だけでは産業界全体と企業の事業構造改革のニーズに対応することはできません。今後、ハイブリッド・クラウドとインダストリー・クラウドが長期にわたって大きななトレンドとなるでしょう」

一方、産業のデジタル変革が進むなか、ネットワークはデータセンターを中心とするアーキテクチャにシフトし、あらゆるネットワーク機能やビジネス・アプリケーションがクラウド・データセンター上で提供されるようになる見込みです。こうしたなか、今後2025年までに70~80%のシステムが大型データセンター上に配置され、SDN、NFV、スーパー・コンピューティング技術が変革の原動力となるとの見通しも指摘されています。

東京大学の江崎氏は次のような見解を示しています。「クラウドはすでに企業の基本的サービスとなっています。この変容をいち早く把握した企業だけが競争が激化する市場で優位性を手に入れることができるのです。一方、社会の隅々までクラウドが浸透するには産業界と学術・研究機関が一丸となった取り組みが不可欠でしょう」

「クラウドによる企業変革」には、ICT産業が一丸となっってオープンで健全なエコシステムの構築に取り組むことが必要です。世界を視野に入れ、持続的なイノベーションに注力するファーウェイは、全世界で160以上のクラウド・データセンターと70万以上のクラウド・コンピューティングの仮想マシンをサポートしています。ファーウェイは公共サービス、金融、交通・運輸、エネルギー、インターネット、メディア、教育などの分野を代表する企業・機関にデジタル変革のパートナーとして選ばれています。ファーウェイは今後も「ビジネス指向のICTインフラを構築する」という基本方針にのっとり、オープン・イノベーションを堅持し、パートナー各社やお客様とともに健全な産業エコシステムを構築することで、新時代のICTを牽引していきます。