ファーウェイ、欧州研究所を新設
欧州研究所はファーウェイの欧州における研究開発施設を管理し、欧州8か国18か所におよぶR&D拠点の取り組みを統括していきます。また、次世代ネットワーク技術に焦点を当てた研究を進めます。なお現在欧州全体で1,200人以上の従業員が研究開発に従事しています。

ファーウェイの輪番CEO兼取締役副会長である郭平(グォ・ピン)は次のように述べています。「欧州には有利な事業環境が整っており、ファーウェイにとってのグローバル・コンピテンシー・センターと言えます。欧州研究所はファーウェイの欧州における研究およびイノベーションを管理するとともに、欧州の産業界、学術界との協力を強化する役割を担います。あらゆるビジネスがデジタル・ビジネスへの転換を遂げるなかで、ファーウェイはパートナー各社と連携し、欧州委員会が未来構想として掲げるすべてがつながった『ヨーロッパ4.0』への円滑な移行を進めていきます。私たちの目的は、欧州諸国がスマートな成長を遂げ、より“つながった”社会を構築するお手伝いをすることです」
また、同研究所は欧州で進行中のファーウェイの第5世代携帯電話(5G)研究プロジェクトをサポートしていく予定です。ファーウェイは欧州連合のMETISや5G-PPPなど複数の5G研究プロジェクトの一員としてパートナー各社と協力し、技術研究におけるブレークスルーを目指しています。イギリスでは、サリー大学の5Gイノベーション・センターで未来のモバイル・ネットワークに関する共同研究を進めながら、5G技術に関するテストベッド(実際の運用環境に近づけたテスト用プラットフォーム)を構築しています。さらにファーウェイは、ドイツのミュンヘンで欧州のパートナー企業と5G垂直産業アクセラレーター(5G Vertical Industry Accelerator)を立ち上げ、垂直産業における5G技術応用のシナリオをシミュレーションし、加速させる目的で、5Gテストベッドを構築しています。
欧州研究所では、2014年からファーウェイの欧州における研究開発や標準化、技術協力の取り組みを統括してきた周紅(ジョウ・ホン)博士が所長を、ETSI(European Telecommunication Standards Institute:欧州電気通信標準化機構)の前事務局長であるヴァルター・ヴァイゲル(Walter Weigel)博士がバイス・プレジデントを務めます。同研究所が設置されるルーヴェンは多くのEU関係機関やパートナー組織に近いという立地条件から、新たなR&D拠点の戦略拠点として選定されました。
新たな研究所の設立は、ファーウェイの欧州における投資計画遂行へのコミットメントを示すものでもあります。ファーウェイは2000年に欧州で事業展開を開始して以来、2014年現在で同地域に9,900名の従業員を擁しています。昨年は、欧州のパートナー企業と200を超える技術協力に合意し、欧州委員会による17の研究・技術開発のための枠組み計画(Framework Programme)と「ホライズン2020」プロジェクトに参画したほか、欧州の160人以上の研究者・専門家、120以上の学術機関と協力しました。
※本参考資料は2015年5月7日(現地時間)にベルギー・ブリュッセルで発表されたプレスリリースの翻訳版です。