世界初、複数の商用LTEネットワークで、LTE-A上りCoMP送受信運用試験に成功
ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)は9月26日、次世代移動通信規格の一つである「LTE-Advanced(LTE-A)」を用い、上りCoMP(Coordinated Multi-Point: セル間協調送受信技術)送受信の運用試験に世界で初めて成功したことを発表しました。これは、複数の商用LTEネットワークを利用し、ヨーロッパおよびアジアにて実施されたものです。
ファーウェイは、ワイヤレス事業において、「No-Edge Network(境界のないネットワーク)」というコンセプトを掲げ、優れたモバイル・ブロードバンド・エクスペリエンスの実現を目指しています。今回の運用試験は同コンセプトのもと進められ、試験の結果、CoMP上り送受信によって、ユーザーのスループットが低下しがちなセル端側においても通信速度が倍増し、サービスエリアやスペクトル効率、スループットといったパフォーマンスが改善することが実証されました。
ファーウェイは、今年2月に開催された「Mobile World Congress 2012」において、世界初となるLTE-A帯域間キャリア・アグリゲーション(CA: 異なる周波数帯を組み合わせる通信方法)とHetNet(ヘトロジニアス・ネットワーク)という2つのソリューションのデモを実施しました。ファーウェイは、効率性、持続可能性、収益性に優れたモバイル・ブロードバンド・ネットワークを構築し、優れたユーザー・エクスペリエンスを提供することを方針としています。これら2つの事例は、LTEおよびLTE-A技術のイノベーションに対する、ファーウェイの先駆的な取り組みの成果といえます。
ファーウェイのGSM/UMTS/LTEネットワーク担当プレジデント、イン・ウェイミン(Ying Weimin)は、今回のCoMP上り送受信運用試験について、「LTE業界にとって非常に画期的なものである」と評価しています。また、「ファーウェイは今後も、『No-Edge Network』コンセプトの下、LTEやLTE-Aをはじめとする次世代テクノロジーを活用し、ウルトラブロードバンドや待ち時間ゼロ、ユビキタス接続環境を実現することで、スピード、品質、使いやすさを追求した、ユーザーに優れたエクスペリエンスの提供を推進していきます」と述べています。
ファーウェイはこれまでに、100件を超える商用LTE/EPC(Evolved Packet Core: LTE向けコアネットワーク)ネットワーク構築を受注しています。また、各国の主要通信事業者と共に、ネットワーク・インフラ・プロバイダーとして最多を誇る45件の商用LTEネットワークを構築してきました。事業環境の異なる各国で培った実績を活かし、LTE技術のさらなる発展と商用化に貢献しています。
※本参考資料は2012年9月26日(現地時間)に中国・深圳で発表されたプレスリリースの翻訳版です。