ファーウェイ世界初となるLTE-Advanced帯域間キャリア・アグリゲーション・ソリューションを発表
ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)は2月27日、スペインのバルセロナで開催された「Mobile World Congress 2012」にて、世界初となるLTE-A(LTE-Advanced)帯域間キャリア・アグリゲーション(CA: 異なる周波数帯を組み合わせる通信方法)ソリューションを発表しました。同ソリューションは、使用していない周波数資源の利用を大幅に改善するとともに、通信のピーク速度とネットワークのスループットの向上を実現します。
モバイルブロードバンド(MBB)時代の今日、MBBサービスの多様化と個人ユーザーによるデータ・トラフィックの増大がモバイルネットワークに大きな影響を与えています。しかし、周波数資源には限りがあることから、トラフィック量の増大に応じてネットワークの伝送容量を増やすことは困難です。そのため近年では、周波数資源の効率利用による伝送量の増加について活発な議論が交わされてきました。
ファーウェイがMobile World Congress 2012で実施したLTE-A帯域間CAソリューションのデモンストレーションでは、800MHz帯と2.6GHz帯のキャリア・アグリゲーションによりピーク時のスループットは225Mbps超を記録しました。同ソリューションを利用することで、大容量アプリケーションに伴う帯域要件にも対応でき、ユーザー・エクスペリエンスの大幅な向上が期待されます。これは、LTE-Aの技術革新におけるファーウェイのリーダーシップを示す快挙であり、業界にとっても極めて重要な指標となります。
LTE-A キャリア・アグリゲーションには、同一帯域内での連続CA、同一帯域内での非連続CA、帯域外での非連続CAという3つの形式があり、中でも最も実現が難しいのが帯域間CAです。帯域間CAでは、既存の周波数割り当て規制に従って周波数資源の利用効率を大幅に改善できるだけでなく、不連続の周波数を柔軟に組み合わせて通信ピーク速度やユーザー・エクスペリエンスを向上させることができます。これにより通信事業者は、周波数資源の資産価値を高めて収益を高めることが可能になります。
ファーウェイのGSM/UMTS/LTEワイヤレス・ネットワーク担当プレジデント、イン・ウェイミン(Ying Weimin)は次のように述べています。「ファーウェイは、お客様志向のイノベーションとパートナー企業との強固な協力関係を通じて、優れたソリューションの提供を実現し、顧客にとって最大限の価値を生み出すことに尽力しています。また、LTEおよびLTE-A分野におけるトップ通信事業者と長期にわたりパートナーシップを築いてきました。ファーウェイの優位性は、先進のソリューションをエンドツーエンドで提供できるという点にあります。この特長を活かして、通信事業者が効率性と持続可能性、収益性に優れるモバイルブロードバンド・ネットワークを構築し、利便性の高いサービスをユーザーに提供できるようサポートしています。」
3GPP(3rd Generation Partnership Project: 第3世代(3G)移動体通信システムの標準化プロジェクト)による最新レポートによると、ファーウェイが2010年以降に提案し、採用されたLTEおよびLTE-A関連のコア仕様は260件以上に上ります。これは、採用された全提案の20%に相当する業界最多レベルの記録です。イノベーションの成果を積極的に共有するファーウェイの姿勢は、LTE業界全体の発展に大きく貢献しています。
※本参考資料は2012年2月27日(現地時間)にスペイン・バルセロナで発表されたプレスリリースの翻訳版です。