ファーウェイとロステレコムコヒーレント100Gの運用をロステレコムのライブ・ネットワーク上で実現
本参考資料は2011年10月19日(現地時間)に中国 深圳で発表されたプレスリリースの翻訳版です。
世界有数のICTソリューション・プロバイダーであるファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:Huawei)とロシアの大手固定ネットワーク事業者であるロステレコムは10月19日、全長1,033キロに及ぶライブ・ネットワークでのコヒーレント100Gの運用が成功裏に終了したと共同発表しました。このネットワークはロステレコムが保有するもので、ロシアのモスクワとサマーラ間にて構築されています。
コヒーレント100Gは、100Gの高速伝送サービスのための最新テクノロジーです。このテクノロジーにより、100Gサービスはファイバー伝送に最適化され、伝送サービスの高速化と長距離化が実現します。
現在、帯域幅リースの急速な普及により、ヨーロッパとアジア間で送信されるブロードバンド・サービスが爆発的に増加しており、こういったブロードバンド・サービスのトラフィックがロステレコムの基幹ネットワーク伝送容量の大半を占めています。今後も継続的にサービスを拡大していくにあたり、ロステレコムでは、100Gの基幹伝送ネットワーク構築の可能性を模索していました。これを受けて行われた今回の運用試験では、ロステレコムのライブ・ネットワークにコヒーレント100Gテクノロジーが導入可能であることが実証されました。
ヴォルガ地域の主要工業都市であるモスクワとサマーラを結ぶネットワークは、ロステレコムが保有するネットワークの中でも最も通信量が多く、100Gテクノロジーの導入が急務となっています。ファーウェイのePDM-QPSK(enhanced Polarization Division Multiplexing Quadrature Phase Shift Keying)を採用した100Gテクノロジーは、100G伝送ネットワークの分野で最も先進的な技術であり、非線形性に対応でき、超長距離伝送において高い性能を発揮します。これにより、今回のコヒーレント100G運用試験にファーウェイの100Gテクノロジーが選ばれました。
ファーウェイの100Gテクノロジーを用いたこの運用試験では、モスクワとサマーラ間に構築した全長1,033キロのネットワークで、電気再生器を使用することなく100GEサービスを伝送することに成功しました。また、100Gサービスと40Gサービスのハイブリッド伝送にも成功しました。
ファーウェイCISのリージョナル・トランスポーテーション・ネットワークス部門テクニカル・ソリューションズ担当部長 エフゲニー・ジューコフ(Evgeny Zhukov)は、次のように述べています。「ロステレコムの波長分割多重基幹ネットワークの構築をファーウェイが初めて請け負ったのは2002年でした。以来、ファーウェイのWDM(波長分割多重方式)製品はロステレコムの基幹ネットワークに採用されてきました。その距離は全長2万5,000キロに及びます。ファーウェイは、10Gから40G、そして100Gという伝送技術の進化を促進してきただけでなく、より有用性の高いソリューションやサービスの提供を可能にするWDMネットワークの発展にも貢献してきました」。
さらに、「今回、ファーウェイのコヒーレント100Gソリューションは、ロステレコムの厳密な運用試験を見事クリアすることができました。ここで得られた知見は、今後100Gサービスを展開していく上で大いに役立ってくれることでしょう」と述べています。
ファーウェイは、エンドーツーエンド伝送ソリューションを始め、WDM/OTN(光伝送ネットワーク)、MSTP(マルチサービス伝送プラットフォーム)/ハイブリッドMSTP、マイクロ波など、業界トップクラスの伝送技術を提供しています。総合市場分析企業 オーバム(Ovum)によると、ファーウェイは2011年第2四半期末の時点で、世界の光ネットワーク市場、WDM/OTN市場、および40G市場でNO.1ベンダーの地位を獲得しています。