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ファーウェイ・インド

2017.07.11

世界170か国以上に事業拠点を持つファーウェイ。このコーナーではその中から毎回ひとつの国を取り上げ、各国の通信事情や市場の動向、ファーウェイの事業展開や社会貢献活動について、現地の広報部員に聞きます。

ファーウェイ・インド

設立 :1999年
所在地 :グルガーオン(本部)、デリー、ムンバイ、バンガロールほか計14か所
従業員数 :約5,500名、うち95%が現地採用(2015年8月現在)

インドの通信事情

固定電話加入者数・普及率:2,700万人・2.1%
携帯電話加入者数・普及率:9億4,401万人・74.5%
インターネット普及率(利用者ベース):18%
固定ブロードバンド加入者数・普及率 :1,575万人・1.2%(ITU調べ、2014年現在)
主要通信事業者 :バーティ・エアテル(Bharti Airtel)、ボーダフォン・インディア(Vodafone India)、イデア・セルラー(Idea Cellular)、リアライアンス・コミュニケーションズ(Reliance Communications)、タタ・テレサービシズ(Tata Teleservices)、エアセル(Aircel)、ユニノール(Uninor)、BSNL(Bharat Sanchar Nigam Limited)、MTNL (Mahanagar Telephone Nigam Limited)

今回登場するのは…

ファーウェイ・インド 広報部 メディア・リレーション・ヘッド
スレッシュ・ヴァイディヤーナータン(Suresh Vaidyanathan)

メディア・リレーションの領域で20年以上の経験を持ち、現在の顧客であるタタ・テレサービシズなどを経て2007年にファーウェイ・インドに入社。ビジネス、政治、スポーツなどのさまざまなニュースをテレビ、ウェブ、新聞などのあらゆるメディアでチェックするのが、仕事を超えた趣味でもある。ファーウェイでは中国発のグローバル企業のダイナミックな企業文化を楽しみ、プロフェッショナルとして裁量と責任を任されることにやりがいを感じている。2児の父で、毎朝のジョギングを欠かさない健康派。

ファーウェイ・インドはファーウェイが初めて中国国外に設立したR&Dセンターとしてスタートして以来、ファーウェイの研究開発を支える重要な拠点となっていますね。

はい。設立以来15年間、ファーウェイ・インドは現地の優れたICT人材を活用し、R&Dに注力してきました。インドにおけるR&D投資額は15年間で3億米ドル(約369億円※)に達しています。また、バンガロールのR&Dセンターの従業員2,700名のうち98%が現地採用であり、ソフトウェアを中心とした最先端の研究開発を推進しています。その成果は、グローバルに展開されているファーウェイの製品やソリューションに生かされています。

今年2月にはバンガロールに新R&Dキャンパスをオープンしました。敷地面積20エーカー(約8万937平方メートル)、最大5,000人収容可能の同キャンパスはファーウェイの中国国外最大のR&Dセンターとなっており、インド政府が提唱する「Make in India」構想を長期的に支援する取り組みの一環として、今後もさらにソフトウェア開発の人員補強を続けていく予定です。

また、チェンナイにある2か所の製造拠点ではインドとアジア太平洋地域向けに光ネットワーク機器を中心とした製品を製造しているほか、バンガロールのGNOC(Global Network Operation Center)では世界各地に点在する56のネットワークを管理しており、インドはさまざまな形でファーウェイのグローバルな事業運営を支えるリソース・ハブの役割を果たしています。

バンガロールの新R&Dキャンパス。研究開発エリアのほか、カスタマー・エクスペリエンス・センターや大規模なカフェテリア、駐在員用居住エリアなども併設されている

この15年間で、ファーウェイはインドの市場や社会にどのような貢献をしてきましたか?

ファーウェイ・インドはインドの通信事業の民営化とともに事業を拡大し、インド市場のニーズに合った幅広い製品・ソリューションを提供することで、通信業界の発展とデジタル・デバイドの解消に尽力してきました。インド初の100G伝送ネットワークやLTEネットワークを実現したほか、環境に配慮したグリーンなソリューションで省電力と二酸化炭素排出量の低減にも寄与しています。

また、現地のIT企業との協業にも力を入れ、企業向けのBSS(BusinessSupport System)やコンシューマー向けのモバイル・アプリケーションなどの分野で、マインドツリー(Mindtree)、テックマヒンドラ(Tech Mahindra)、コグニザント(Cognizant)、アリセント(Aricent)などのインド企業やインドを拠点とするグローバル企業とパートナーシップを築いてきました。これらの協業は、雇用の創出やIT分野の輸出増加に加え、現地IT企業の通信業界への事業拡張とアジアでのプレゼンス強化にもつながっています。

インドのスマートフォン市場には世界中から大きな注目が集まっています。ファーウェイ・インドの端末事業の状況はいかがですか?

昨年10月に発売したオンライン限定ブランド『honor』は、他国と同様にインドでも非常によいスタートを切りました。インドでのユニークな取り組みとして、R&Dセンターの発案で始まった『ファーウェイ・クラブ』というファン・コミュニティがあります。ユーザーの要望を聞いたり、最新の製品情報を発信したりといったオンラインでのコミュニケーションのほか、R&Dエンジニアと直接対話をする機会を提供するなどオフラインでの活動も行い、ユーザーの声を製品開発に迅速かつダイレクトに反映させることで、ユーザー・エクスペリエンスの継続的な向上を目指しています。

ファーウェイ・インドの現地採用率は95%ときわめて高いですが、現地人材の採用と定着のためにどのような努力をしているのでしょうか。

ファーウェイ・インドは非常に人気の高い就職先としてブランドを確立しています。会社としての成長だけでなく、従業員にとってトレーニングや最先端技術の現場で仕事を通じた成長の機会が豊富にあることが魅力になっていると思います。また、インドの文化を深く理解し、中国の慣習とうまく融合させることで、従業員に働きやすい環境を提供するよう努めてきました。社員食堂ではインド各地の料理が食べられますし、インドの伝統的な祝日には両国の社員がともにサリーを着たり、ランゴリ(色のついた米粉や小麦粉、砂などで床にカラフルな文様を描く伝統工芸)を描いたりしてお祝いをします。より親近感を持ってコミュニケーションができるよう、中国人社員の多くはインド人の同僚に付けてもらった「ラジーヴ」「アミット」「ネハ」といったインド名を名乗っているんですよ。

インドの祝日を伝統舞踊で祝う社員たち

CSRではどのような活動をしていますか?

2010年にスタートした『E-Hope』プログラムでは、貧困地域の学校にコンピューターやモバイル端末を寄贈し、インターネットへのアクセスとトレーニングを提供することで、デジタル・デバイドの解消を目指しています。これまでに1,500校で実施しており、今後も毎年10万人の子どもたちを支援することを目標に継続していく計画です。また、2011年には、中国の大学に入学した優秀な学生に1年分の学費を支援する『マイトリ(maitree:ヒンディー語で友愛の意)奨学金』制度も開始し、60名近い学生をサポートしてきました。

昨年から、クリケット・チームのスポンサーにもなっていますね。

クリケットはインドの国民的スポーツで、ほとんど宗教と呼んでもよいかもしれません。設立15周年を機に、この国民的スポーツを通じてインドの人々とより深く“つながる”ために、IPL(Indian PremierLeague)に所属するロイヤル・チャレンジャーズ・バンガロールのスポンサーとなりました。これによってファーウェイ・ブランドの知名度は急速に高まり、IPLのシーズン中に発売された端末製品の売上も大きく伸びました。

こうしたさまざまな取り組みを通じ、ファーウェイ・インドは15年の歳月をかけて市場と文化に対する理解を深め、インドの社会に根付いてきました。同時に、現地の優れた人材やパートナー企業にグローバルな活躍と成長の機会をもたらしています。これからもインドと世界をつなぐグローカル企業として、この国の社会経済の発展に貢献していきます。

ファーウェイのロゴ入りユニフォームを披露するロイヤル・チャレンジャーズ・バンガロールのキャプテンでクリケット界のスター選手ヴィラット・コーリ(Virat Kohli、右)とファーウェイ・インド コンシューマー向け事業グループプレジデント王国棟(アレン・ワン)

※1米ドル123円換算