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ファーウェイ、フランスに数理研究所を設立

2016.06.21

フランスの英知を融合し、さらなるICTイノベーションに向けた学術エコシステムを創出

ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)は6月14日、「第4回イノベーション・デイ ヨーロッパ」(6月14日・15日、パリ)において、ロシアに続き2か所目となる数理研究所をフランスに開設したことを発表しました。今回の研究所開設により、ファーウェイは基礎科学研究、特に数学的アルゴリズムの研究を強化していきます。また、フランス学術界との緊密な協力のもと優れた学術エコシステムを創出し、フランスの持つ数理研究における強みとファーウェイの応用研究における強みを融合することで、同国の人材・技術とグローバルICT産業との架け橋となり、双方の発展を推進していきます。

       

 数理研究所の開設を発表するフランス ティエリー・マンドン高等教育・研究担当大臣(右)とファーウェイ専務取締役兼最高戦略マーケティング責任者 徐文偉

開所式には、フランスのティエリー・マンドン(Thierry Mandon)高等教育・研究担当大臣や、ファーウェイ専務取締役兼最高戦略マーケティング責任者である徐文偉(ウィリアム・シュー)が出席しました。

マンドン氏は、開所式スピーチにおいて次のように述べています。「今回のファーウェイによる数理研究所開設はフランスの数学教育における優れた功績を象徴するものであり、フランスの最先端研究が世界のICT産業が直面するさまざまな課題解決に有効であることを示しています」

また、徐は次のように述べています。「数理はあらゆるものを可能にするツールです。例えば、数学の論理とアルゴリズムは大量のデータ・トラフィックを効率的に管理する基礎であり、こうした数理研究は今、ICT業界でこれまでにないブレークスルーを生み出しています。フランスは、これまでに世界に名だたる数学者を輩出してきました。一方、ファーウェイはイノベーションにコミットし、過去29年間にわたり、大量のデータ・トラフィック伝送に関する研究開発に投資を続けてきました。また毎年、売上高の10%から15%を研究開発に投資しており、こうした長期的かつ継続的な投資を通じて戦略的なブレークスルーを実現しています。例えば、ファーウェイのロシア数理研究所は、第2世代移動体通信(2G)および3Gシステムのアルゴリズムを画期的に進歩させました。アルゴリズムの融合により、当社はより競争力が高く、軽量かつ小型の製品開発に成功してきたのです」

本研究所は、工学系グランゼコールの名門校であるサントラル・スペレック(CentraleSupélec)の教授であり、通信分野の専門家であるメルアン・デバ(Mérouane Debbah)氏を所長として迎えます。デバ氏は次のように述べています。「情報社会がさらなる発展を続けるなか、物理的な課題や均一性に関する問題に直面することは必至です。先進的で高性能な、差別化されたチップやソフトウェア製品を開発するには数理科学が不可欠です。通信や情報処理を低遅延、広帯域、かつ高い電力効率で支えるためには、理論を大きく進歩させる必要があります。この数理研究所では、数理アルゴリズムの研究を深化させ、新たなアーキテクチャやアルゴリズムを設計するほか、新しい数理ツールや数理モデルをICTセクターに応用し、新たな理論システムを構築していきます。同時にファーウェイは、スペレック、ユーレコム(Eurecom)、フランス高等科学研究所(、IH É S:Institut des Hautes Études Scientifiques)、テレコムパリテック(Télécom ParisTech)などの高等教育機関との緊密な協力関係も築いていきます」

現在、本研究所は80名を超える研究者を擁しています。デバ氏はさらに次のように述べます。「技術研究の先にある私たちのもうひとつの目標は、世界のICT業界を視野に入れ、より多くの若い人材をフランスで育成することです。数学者は本研究所で素晴らしいチャンスに出会えるでしょう。ファーウェイの世界各地の研究チームと協力し、国際的な環境でキャリアをスタートさせる機会になると確信しています」

フランスのブローニュ=ビヤンクールに設置された本研究所では、同国の数理研究における知見を活かし、通信の物理レイヤーやネットワーク・レイヤー、分散コンピューティングや並列コンピューティング、データ圧縮やストレージ、その他の基礎アルゴリズムの分野における基礎研究を進めていきます。さらに、第5世代移動体通信(5G)システムなどの戦略プロジェクトや短期的な製品開発にも焦点を当て、分散アルゴリズムの全体のアーキテクチャを設計する予定です。ファーウェイは日本を含む世界各地に16のR&Dセンターを設置しており、このうちフランス研究所ではデザイン、デジタル画像処理、数理、ホーム・デバイスを専門とする4チームを擁しています。

本参考資料は2016年6月14日(現地時間)にフランス・パリで発表されたプレスリリースの翻訳版です。