世界の異業種プレイヤーが5Gスライシング協会を設立
- ネットワークスライシングにより、顧客の具体的なニーズに合わせてネットワークを最適化
- 通信事業者と垂直産業をつなぐ新たなビジネスモデルを探究
- 技術調査および顧客とのトライアルを通じて5Gネットワークスライシングの能力を検証
ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)、チャイナモバイル(中国移動)、ドイツテレコム、米デジタルドメイン、独フラウンホーファー オープン通信システム研究所、米GE、中国電力科学研究院、テンセント(騰訊)、テレコムイタリア、独フォルクスワーゲンは2月28日、5Gスライシング協会(5G Slicing Association)の設立を発表しました。これら10組織を設立メンバーとして創設された本協会は、垂直産業の多様なニーズを踏まえながら、5Gネットワークスライシングの潜在的な応用シナリオを検討するとともに、新たなビジネスモデルの具体化を進めます。このイニシアチブを通じて、重要な技術的課題の調査、スライシング関連の標準化団体との協力、5Gネットワークスライシングの能力を検証するテストベッドの開発とトライアルの実施などを行っていきます。
5Gネットワークでは、前世代のネットワークとは比較にならないほどの高速化や低遅延化に加え、新たなレベルの信頼性とネットワーク全体のパフォーマンスや効率性が実現します。また、5Gは多様な垂直産業において生産性向上のための重要なツールになるだけでなく、デジタル変革のイネーブラーにもなります。VR(仮想現実)/AR(拡張現実)、自動運転、スマートファクトリーなど、アプリケーションが多様化するなか、5Gネットワークのスマート化と柔軟性の向上をさらに進め、垂直産業のお客様のニーズに対する適合力を高める必要があります。
ネットワークスライシングは、サービス保証型の専用ネットワークをアプリケーションごとに効率的に構築可能とする、5Gにおける主要なイノベーションの1つです。ネットワークスライシングによって5Gネットワークでさまざまなビジネスニーズに対応することで、ICT業界や垂直産業に技術とビジネスの両面で新たなチャンスがもたらされると考えられています。本協会のメンバーは緊密に連携し、以下のような活動を通じてネットワークスライシングの可能性を引き出していきます。
- スライシングに関する産業全体での技術理解を促進
- 多様な業界におけるスライシングのユースケースを調査・具体化し、要件を抽出
- エンドツーエンドのスライシングに取り組む標準化団体間の調整と、関連する標準規格策定における情報提供
- ビジネス主導のテストベッドの開発とトライアルの実施
グローバルな組織である5Gスライシング協会は、ICT業界、垂直産業、さらに幅広い分野で、産業のデジタル化に取り組む多くのパートナーを歓迎します。5Gスライシング協会は、各種要件の標準化に向けて取り組むGSMAネットワークスライシングタスクフォースと緊密に協力しています。
5Gスライシング協会のポジションホワイトペーパー(英語)は以下よりご覧いただけます。
※本参考資料は2018年2月28日(現地時間)にスペイン・バルセロナで発表されたプレスリリースの翻訳版です。