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ファーウェイ、「Roads to Mobile 2030」で 今後10年のトレンドを予測

2021.10.25

【2021年10月13日、アラブ首長国連邦ドバイ】 2021年10月13日からドバイで開催された第12回グローバルモバイルブロードバンドフォーラム(MBBF)で、ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)の専務取締役兼 ICTプロダクト&ソリューション担当プレジデントの汪涛(デビッド・ワン)が、「モバイル2030に向けて:モバイル通信業界における10のトレンド」と題した基調講演を行いました。講演の中で、汪は次のように述べました。「今後10年間はインテリジェントな世界に向けて進んでいく10年となるでしょう。無線ネットワークはそれを支える重要な柱となります。これを踏まえて、ファーウェイはモバイル業界の10のトレンドを予測しました。これを機に産業界とともに将来の無線ネットワークについて考え、インテリジェントな世界を築いていきたいと考えています」

Wang Tao

MBBF 2021で基調講演を行う汪濤

2030年までに、デジタル世界と物理世界はシームレスに統合し、人間と機械の知覚的、感情的な相互作用を実現します。ビジネスの面では、デジタル経済は経済の主体となり、業界は設備効率から意思決定の効率向上へと関心が移っていくようになるでしょう。しかし、環境は、グリーン成長とサイバーセキュリティが基盤となる中で、依然として今後10年間の重要な課題となるでしょう。

こうした変化を踏まえて、ファーウェイはインテリジェント世界2030のコンセプトの重要な部分となるモバイルネットワークの今後10年間の10の業界トレンドをまとめました。

トレンド1: 物理の世界とデジタルの世界を橋渡しする10GE

インテリジェント世界2030に向けて、モバイル通信ネットワークの高機能化に伴い、聴覚、視覚、触覚、嗅覚などが融合されてやり取りすることが現実のものとなり、人々のコミュニケーションや情報交換がより深く、より広くなっていくでしょう。このために、モバイルネットワークでは、どこでもミリ秒レベルの遅延時間での10Gbpsの通信を実現し、また、送信される情報をさらにセマンティック化していく必要があります。

トレンド2:1つのネットワークでオールシナリオの1000億のIoT接続を実現

無線ネットワークは、2030年までに1000億のIoT接続をサポートすると考えられています。 オールシナリオIoTネットワークを構築するには、通信速度と優先度要件に応じて多種多様な接続サービスを提供することが求められます。低遅延で信頼性の高いエクスペリエンスを提供し、また、超低消費電力とパッシブ接続を特徴とする新しい形での無線IoTを構築する必要があります。

トレンド3:三次元カバレッジの衛星・地上コラボレーション

衛星と地上の連携は、地上の無線カバレッジの不足を埋め、3次元カバレッジを実現し、将来の無人機や航空機の通信と制御に対応できます。また、既存の先進通信技術と数兆ドル規模の市場を有するモバイルネットワークは、新たな衛星通信技術の育成と産業の発展にも活用されるでしょう。

トレンド4: センシング技術と通信技術の融合で真のデジタル複製を実現する

通信とセンシングの高度な融合により、物理世界のリアルタイムのデジタル複製を可能にし、高度な自動運転と無人機管理などを支援します。通信とセンシングの効率的な融合には、一貫した無線インターフェイスとネットワークアーキテクチャも必要になります。また、広帯域、Massive MIMO技術により、センサの空間分解能をセンチメートルレベルまで向上させる必要があります。

トレンド5: インテリジェンスがあらゆる業界と接続へ

2030年ころには、無線ネットワークはAI技術との高度な統合が実現し、レベル5の完全自動運転ネットワークが現実となります。これにより、O&Mの自動化、パフォーマンスの格段の向上を実現し、二酸化炭素排出量を最小限に抑えます。将来の無線インターフェイスはネイティブインテリジェンスで設計され、インテリジェントな無線アルゴリズムにより、チャネルコーディングと無線リソースの管理はいっそう最適化されます。

トレンド6:フルリンク、フルライフサイクルのグリーンネットワーク

2030年までにネットワークトラフィックが100倍増加すると予想されています。そのためネットワークエネルギー効率も同等に改善される必要があるでしょう。これを実現するには、無線インターフェイス、デバイス、基地局など、ネットワーク設計のあらゆる側面でエネルギー効率を考慮する必要があります。これにより、フルリンクとフルライフサイクルのグリーンで持続可能なネットワークの構築が可能になります。

トレンド7: フルバンド・サブ100GHzの柔軟な活用

2030年までには、各国で増加するトラフィックに対応するために、平均2GHzの中帯域幅と20GHzを超えるミリ波帯域幅が必要になります。今後はサブ100GHz帯のNR化を進め、マルチバンド化などの革新的技術により10倍の周波数利用効率を実現するなど周波数利用を見直していく必要があります。

トレンド8:ビットあたりのコストを削減するための汎用マルチアンテナ

マルチアンテナ技術があらゆる周波数帯とシナリオに適用され始めると、ビットあたりのデータ伝送コストが削減されていきます。超広帯域モジュラーアンテナは、マルチバンドの柔軟な組み合わせをサポートし、知能電波反射面(Intelligent Reflecting. Surface:IRS)技術の進化により、より多くのシナリオでマルチアンテナ技術が適用され、クラウドベースの展開が可能になり、より高いパフォーマンスが得られます。

トレンド9: セキュリティがデジタル未来の基盤となる

ネットワークセキュリティと耐障害性が注目されるにつれ、デバイス層における固有のセキュリティとネットワーク層におけるインテリジェントでシンプルなセキュリティの重要性がますます高まっていきます。クラウドとネットワークの連携を通じて、通信事業者は簡素化された、ワンストップセキュリティサービスをお客様に届けることができます。

トレンド10:デバイスとネットワークとクラウドの連携を実現するモバイルコンピューティングネットワーク

将来のモバイルネットワークは、メタバース、産業用フィールドネットワーク、車両間通信(V2X)など、より多様なサービスをサポートするでしょう。新たなデジタルプラットフォームの構築においては、単一のサービスモデルでは不十分なため、モバイルコンピューティングネットワークがシームレスかつ高品質なサービスをリアルタイムにオンデマンドで提供する必要があります。

最後に汪濤は次のように講演を締め括りました。「次の10年に向けて、モバイルネットワークの10のトレンドを発表したことで新たな一歩を踏み出したと思います。ファーウェイは業界全体と連携しながら、インテリジェント世界2030の実現に努めてまいります」

詳細は『 無線ネットワーク業界の今後10年の10のトレンド白書(英語)』をご確認ください。


※ 本参考資料は2021年10月13日(現地時間)にアラブ首長国連邦ドバイで発表されたプレスリリースの翻訳版です。