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通信機器各社、NFV相互接続性試験のための新イニシアチブを発足

2016.12.26
  • シスコ、エリクソン、ファーウェイ、ノキアはNFVのさらなる産業化を促進し、Open Platform for NFV(OPNFV)プロジェクトを支援するため、NFV相互接続性試験に向けた新たなイニシアチブ「NFV-ITI」の発足に合意
  • NFV-ITIを通じて競争を促進し、NFV相互接続性試験における一般的指針に関する業界内の整合性を確保すると同時に、個々のお客様の状況にも対応
  • マルチベンダー間でNFVの相互接続性を担保するという課題を解決すると同時に、NFVの展開と導入コストを最適化し、新規サービスの市場投入にかかる時間を短縮

ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)、シスコ、エリクソン、ノキアは12月20日、通信事業者によるマルチベンダー・ネットワーク環境におけるNFV展開やクラウド化における課題解決を目的として、NFV相互接続性試験に向けた新たなイニシアチブ「NFV-ITI」の発足に合意しました。

現在のマルチベンダー環境において仮想ネットワーク機能を展開・導入する場合、これまでにはない相互接続性に関する新たな課題が生じます。こうした課題を解決するため、NFV-ITIのメンバー各社は個々のお客様の環境でNFV構成要素の相互接続性確保に協力して取り組み、商用化を加速するとともに、新規アプリケーションやサービスの市場投入までにかかる時間の短縮を支援します。

これまで、NFV相互接続性試験に関する取り組みはすべて、ETSI(欧州電気通信標準化機構)におけるNFV試験に関するワーキング・グループ(NFV Testing WG)、OPNFV試験プロジェクト、通信機器ベンダー相互接続性試験(NVIOT)、New IP Agencyにおける相互接続試験などの業界団体のニーズに基づいて実施されてきました。

NFV-ITIは、業界におけるこうした既存のNFV相互接続性試験に関する取り組みを補完するものとして、通信事業者のネットワークで実際に使用されるNFV商用ソリューションに対する相互接続性試験に注力していきます。NFV-ITIは、相互接続性試験に関するテストケース、試験の基準や手順、方法、ガイドライン、テンプレートのほか、試験ツールを含めた一般的な指針を提示し、同時にNVIOTフォーラムなど、各業界団体によるこれまでの取り組みからのベスト・プラクティスも活用します。さらに、NFV-ITIは、ETSIのNFV ISGやOPNFVプロジェクトとも足並みを揃えていきます。

シスコ サービス・プロバイダー事業部門NFVビジネス・ユニット バイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャーのチャールズ・スタッキー(Charles Stucki)氏は次のように述べています。 「シスコはオープンなネットワーク・アーキテクチャに向けたソリューションの推進に注力しており、通信事業者による迅速なテクノロジー導入とリードタイムの短縮を支援します。NFV-ITIは、大手ベンダーが結集して新たな相互接続性の可能性を模索することで協力関係やオープン化を促進し、最良の技術戦略を策定してお客様の経営目標の達成を実現します」

エリクソン・グループ戦略・テクノロジー部門 バイス・プレジデント マーティン・バックストロム(Martin Bäckström)氏は次のように述べています。 「SDN、NFV、クラウド技術を活用することで、エリクソンはより柔軟性とスケーラビリティの高いネットワークを実現し、これまでになく迅速にお客様に革新的なサービスを提供しています。NFV-ITIは、個々の商用展開における相互接続性試験に関する業界の足並みを揃えることでNFVの産業化を加速し、通信事業者、最終顧客、ベンダーのすべてに価値をもたらすより強固なエコシステムの創出に寄与するでしょう」

ファーウェイ クラウド・コア・ネットワーク事業部門R&D担当バイス・プレジデントである竜季平(ロン・ジーピン)は次のように述べています。 「クラウドによる変革が通信ネットワークで広がりつつあります。ファーウェイは完全にクラウド化された製品やソリューションを提供することに加え、オープンかつ協調的なエコシステムを実現することで、クラウド化を促進し、通信事業者による効率的でアジャイルなクラウド・ベースのネットワーク構築を支援しています。NFV-ITIはベンダー間の連携に向けた重要なステップであり、マルチベンダー環境におけるNFV相互接続性に関する課題を解決します。今後、この分野のより多くのベンダーが、相互に価値をもたらすエコシステムの創出に参加してくれることを望みます」

ノキア CloudBand担当バイス・プレジデント ロン・ハバーマン(Ron Haberman)氏は次のように述べています。 「NFV-ITIの発足に合意することは、通信事業者が現在のマルチベンダー環境でクラウド・ネットワークにスムーズに移行できるようにするためのさらなる一歩となります。NFVによってネットワーク・モデルが変化しても、真にキャリア・グレードのパフォーマンスを求めるニーズは変わりません。堅牢かつ優れたアーキテクチャを備えた仮想化ソリューションの導入、自動化、相互接続性を確かなものとすることは、お客様が要求するパフォーマンス、スケーラビリティ、弾力性、管理の容易性を実現するうえできわめて重要なのです」

NFV-ITIは、オープンであること、公正であること、合理的であること、非差別的な対応を原則としています。あらゆるNFV関連ベンダーが、NFV-ITIに関する覚書に合意することで、このイニシアチブに参加可能です。

※本参考資料は2016年12月20日(現地時間)に中国・深圳で発表されたプレスリリースの翻訳版です。