カスタマー・レセプション
中国・深圳のファーウェイ本社には、世界中から日々お客様やパートナーの方々が来訪されます。ビジネスを円滑に進めるとともに、本社での滞在がより快適で思い出に残るものとなるよう、ファーウェイはゲストのサポートを専門とするカスタマー・レセプション部を設置しています。
カスタマー・レセプション
今回のファーウェイ・ピープルでは、本社やイベントでお客様をもてなすカスタマー・レセプション部の業務についてご紹介します。
王玙(ワン・ユウ)
カスタマー・レセプション部 シニア・アカウント・マネージャー
重慶市出身。2010年にファーウェイに新卒で入社して以来、カスタマー・レセプションで一貫して経験を積んできた。今後は6年間で蓄積してきたノウハウをチームで共有し、人材を育てることにも力を入れていきたいと考えている。旅行が趣味で世界各地を旅しているが、数年前に訪れた日本は、細部にまでこだわりが行き届いた質の高いおもてなしを体験できたことでとりわけ印象に残っているとか。
Q カスタマー・レセプション部の位置づけと役割について教えてください。
組織としては、展示会などを含めお客様をお迎えするインターフェースを統括する「国際会議センター」と呼ばれる部署の一部となっています。カスタマー・レセプション部は本社を訪れるお客様への対応を責務としており、約90名のスタッフがそれぞれ異なる国・地域のお客様を担当しています。私自身は日本を含むアジア太平洋地域、中東、アフリカからのお客様の担当です。
Q 具体的にはどのような業務を行うのですか。
お出迎えやキャンパス内のご案内から、会議室や食事会の手配まで、お客様が滞在中に快適かつ楽しい時間を過ごしていただけるようさまざまなおもてなしをします。海外からのお客様の中には中国へ来るのが初めての方もいらっしゃるので、異国でご不便を感じないようサポートするのはもちろん、ファーウェイへの来訪が思い出深いもの、感動的なものとなるよう、お客様一人ひとりの好みやご希望に合わせてコンシェルジュのように滞在のお手伝いをしています。多くのお客様は、深圳まで足を運んでいただける機会がそう頻繁にあるわけではありませんから、できるだけ記憶に残るような体験をしていただくことを心がけています。
Q 細やかな心づかいが求められる仕事ですね。
そうですね。まずは事前の準備が肝心です。来訪が決まったら、各国から同伴するセールスや渉外の担当者と連絡を取り合い、お客様のプロフィールや趣味嗜好、誕生日や記念日、近況や特別なご要望などについて情報を収集し、お客様ごとに最適なおもてなしのプランを立てます。本社周辺のレストランや観光スポットなどについても日頃からアンテナを張って情報を仕入れ、さまざまなご要望にお応えできるオプションを用意しておくようにしています。短期間の滞在中にお客様をよく理解し、喜んでいただける方法を考えなければならないので、細かなことにもすばやく気づき、クリエイティブなアイデアを出せることが重要です。また、各国のお客様に対応するので、マナーや習慣の違いなど異文化に対する知識もしっかり身につけなければなりません。
Q 印象に残っている体験はありますか。
アフリカからいらっしゃったお客様が、CEOを退任される前の最後の来社がちょうど誕生日と重なり、バースデー・パーティーを開くことになりました。その方ががんを克服され、その後マラソンを始められたことなどをお聞きしていたので、初めてフルマラソンを走ったときのユニフォームを着たご本人のそっくりさん人形をプレゼントしたところ、涙を流して喜んでくださいました。
また、3月の国際女性デーにヨーロッパから女性のCEOが来社されたときには、男女平等をテーマにお客様をフィーチャーしたInstagram風のフォトパネルを作り、その投稿に「いいね!」が17万、つまりファーウェイの全社員分付いている、というデザインにして、ウェルカム・ボードとして飾ったところ、とても気に入ってくださいました。
いずれも特に高価なものを用意したわけではなく、お客様にどうしたら感動してもらえるか頭をひねって企画したので、喜んでいただけたときはうれしかったです。
お客様向けのカクテル・パーティー。「ICTによる変革」というテーマを、漢字の書体の変遷をモチーフに表現した
Q 日本からのお客様を担当した経験は?
部内に日本語が話せるメンバーがいるので、日本からのお客様は基本的に彼らが対応しますが、私も一度だけ担当したことがあります。日本のお客様は事前にきちんと計画を立てて訪問してくださるので、こちらも準備に十分な時間をかけてより良いサービスをご提供できます。
Q 人材育成の面ではどのような取り組みをしていますか。
一部のスタッフには、海外拠点の営業部に赴任して海外のお客様と接する経験を積むことで、各国のお客様の傾向を学ぶ機会を与えています。また、担当する地域ごとに自主的な知識共有グループを作り、各国の文化や習慣について学んだり、業務上の経験をシェアしたりして、スキルの向上に努めています。イベントのための海外出張時や、私のように旅行好きな同僚も多いので、海外旅行に出かけたときなどに現地での生活を実際に体験することも、各国のお客様を理解するのに役立っていますね。
Q どんなところにやりがいを感じていますか。
カスタマー・レセプションは、ファーウェイのお客様志向を体現する仕事です。お客様が何を望んでいらっしゃるか、どんなことに困っていらっしゃるかを理解し、ニーズに応えるだけでなく、より感動的な体験を提供することが求められます。お客様に「ファーウェイに来てよかった」と思っていただけることで、会社のビジネスを陰ながらサポートしている実感を得られるというやりがいがあります。また、世界中からいらっしゃるお客様と直接コミュニケーションできるのはとても貴重な経験であり、学ぶことも多いです。これからも「お客様のために価値を生み出す」というファーウェイの理念を体感していただけるよう、“プロのおもてなし”を追求していきたいと思います。
イベントでのおもてなし
「国際会議センター」内には、本社でお客様をお迎えするカスタマー・レセプション部のほかにも、毎年バルセロナで開催されるMWC(Mobile World Congress)をはじめ世界各国でのイベント・展示会においてお客様向けにさまざまなアレンジをする展示会部があります。会場内の案内のほか、食事や飲み物を提供するコーナーの手配も同部の仕事。世界中から来場されるお客様に、あわただしい展示会で快適な体験をしていただけるよう、心づくしのおもてなしに努めています。
昨年のMWCでは、ブースの入り口で各国の民族衣装に身を包んだ案内係が来場者をお出迎え。各国料理をその場で調理する屋台や野外ビュッフェも好評を博した