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アジア太平洋地域のデジタル変革を推進 ファーウェイ・マレーシア

2017.12.13

世界170か国以上で事業を展開するファーウェイ。このコーナーではその中から毎回ひとつの国を取り上げ、各国の通信事情や市場の動向、ファーウェイの事業展開や社会貢献活動について、現地の広報部員に聞きます。

ファーウェイ・マレーシア

設立 : 2001年
所在地 : クアラルンプール本部のほか国内各地に拠点を有する
従業員数 : 約2,500名、うち75%が現地採用(2016年11月現在)

マレーシアの通信事情

固定電話加入者数・普及率 : 439万人・14.3%
携帯電話加入者数・普及率 : 4.411万人・143.9%
インターネット普及率(利用者ベース) : 71.1%
固定ブロードバンド加入者数・普及率 : 274万人・9.0%(ITU調べ、2015年現在)
主要通信事業者 : テレコム・マレーシア、マクシス(Maxis)、セルコム(Celcom)、ディジ(DiGi)

今回登場するのは…

ファーウェイ・マレーシア 渉外・広報本部ディレクター
李穎穎(リ・インイン)

中国・杭州市出身で、英国の大学を卒業後、2006年にファーウェイUKに入社。当初のUKオフィスは設立5年目で規模も小さく、会社の知名度も低かったが、母国の企業の成長をともに経験したいという想いから、広報部でのキャリアをスタートする。2013年にマレーシアに移住し、同国オフィスに勤務。成熟した英国市場とは異なる新興国市場で、業界のリーダー、政府のアドバイザーとしてファーウェイのプレゼンスを高めることにやりがいを感じている。

Q. マレーシア・オフィスはファーウェイにとって重要な地域ハブとなっていますね。

A. ファーウェイ・マレーシアは南太平洋地区の地域本部の役割を果たしており、マレーシアのほか、シンガポール、フィリピン、インドネシア、オーストラリア、ニュージーランド、パプア・ニューギニアの7地域を統括しています。また、マレーシアにはファーウェイのグローバルのバックオフィス機能を統括するサービス共有センターがあり、財務、人事、テクニカル・サービスなど機能ごとに設置された11のセンターが各国オフィスの業務をサポートしています。さらに、2012年に開設したグローバル・トレーニング・センターは、ファーウェイにとって中国国外初、アジア太平洋地域最大規模のもので、社員、パートナー、お客様、学生などを対象に年間2万人にトレーニングを提供しています。

Q. 国内ではどのように事業を成長させてきたのですか。

A. マレーシアは早くからICTを国家の成長戦略の中核としており、1996年には『MSC(Multimedia Super Corridor)マレーシア』という特区をクアラルンプール周辺に設置し、アジアの国際ICTハブとなることを目指して開発を進めてきました。MSCでは税制や雇用面での規制緩和、高速インターネット環境の整備などによって多くのICT企業を誘致しており、ファーウェイも2001年のマレーシア・オフィス開設と同時に優遇措置を受けられるMSCステータスを取得しています。以来15年間、ファーウェイ・マレーシアは国内のすべての主要通信事業者をお客様とし、マレーシア初の3G、4Gネットワークの実現など多くのマイルストーンを達成してきたほか、150社を超える現地企業とのパートナーシップを通じてマレーシアのICT産業の発展を牽引してきました。また、技術政策や成長戦略に関する諮問委員、人材育成やスマート・キャンパス開発に関する高等教育省のアドバイザーを務めるなど、マレーシア政府とも緊密に協力し、国家ICT戦略の実現を支援しています。

Q. 端末事業はどうですか。

A. マレーシアはスマートフォン普及率が120%ときわめて高く、マレーシア生まれの配車アプリ『Grab』をはじめシェアリング・エコノミー型サービスの利用も進んでおり、スマートフォンは人々の生活に欠かせないものになっています。競争の激しい市場ですが、ファーウェイは市場の成長とともに認知度と売上を拡大し、2016年には市場シェア2位となりました。昨年世界各国で好評を博した『HUAWEI P9』シリーズは、マレーシアでは発売からわずか4か月で販売台数10万台を達成しており、世界で3番目に売上の高い国となっています。幅広い価格帯の需要がある市場で、ファーウェイはハイエンド・ブランドとしての地位を確立しつつあります。

端末製品ではハイエンド・ブランドとして認知度を高めている。製品発表会も盛況

Q. 近年はクラウド分野でも大きな成果を上げています。

A. はい。2015年、大規模な都市開発が進むイスカンダル開発地域に、国内初の地域データ・ホスティング・センター『アジア太平洋デジタル・クラウド・エクスチェンジ』をオープンしました。同センターは、音楽、ゲーム、動画、APIなどのデジタル・コンテンツを集約し、世界各国の通信事業者が自社サービスに活用できるようにするもので、現在20万点以上のデジタル・コンテンツを有し、全世界の2,000以上のパートナー企業にご利用いただいています。マレーシアで人気のムスリム向けアニメ『ウピンとイピン(Upin & Ipin)』が国外に広く配信されるなど、国内のデジタル・コンテンツ・プロバイダーがグローバル市場へとリーチを広げるための重要なプラットフォームとなっています。

Q. 新たに開設した体験センターについて教えてください。

A. 昨年10月、クアラルンプールにCSIC(Customer Solution Integration and Innovation Experience Center:カスタマー・ソリューション統合イノベーション体験センター)をオープンしました。約1,200㎡のフロアに、ファーウェイが世界各地のさまざまな業界で提供する120以上のソリューションやサービス事例を体験できる展示スペースを設け、お客様やパートナーの皆様はここで自社技術やサービスの設計やテスト、新たなビジネスモデルの検証などを行うことができます。CSICをアジア太平洋地域のICTイノベーションのハブとすることで、オープンな産業エコシステムを構築し、マレーシアのデジタル変革の推進に貢献することを目指しています。また、国内の大学や高等専門学校の学生を対象としたICTトレーニングやワークショップも同センターで開催していく計画です。

CSICのオープン・セレモニーにはナジブ・ラザク首相(写真中央)やイドリス・ジュソ高等教育大臣(左端)も列席。同日、ファーウェイはICT人材育成とスマート・キャンパス化に関する高等教育省のアドバイザーにも任命された

Q. 人材開発にも力を入れているのですね。

A. その通りです。国内の主要な大学で学生向けICTトレーニング・プログラムや奨学金プログラムを実施しているほか、MSCを統括する政府機関MDeC(Malaysia Digital Economy Corporation)との提携のもと、2011年からの5年間で1万人の学生と教師にICTトレーニングを提供してきました。2013年にはこうした継続的な努力が評価され、同機関からICT産業への貢献と人材育成の取り組みに対して表彰を受けました。

また、人口3,000万人の国で2,500名の従業員を擁するファーウェイ・マレーシアは、雇用の創出にも寄与しています。前述のサービス共有センターでは国内にいながらファーウェイのグローバルなビジネス・サポート業務に携わることができます。そこでの実績を買われて国外のオフィスに赴任する機会を得る社員もおり、グローバルに活躍できる人材育成も実現しています。昨年は全国の大学生が選ぶ就職先ランキングで初めて100位にランクインしました。

2015年には国内4つの工科大学と職業教育プログラムを開始。ジュソ大臣(前列中央)の音頭で「上昇」のポーズを取る参加者たち

Q. 昨年15周年を迎えましたが、これからの抱負を聞かせてください。

アジア各国へのアクセスがよく、各地から人材や情報が集まるマレーシアは、政府が目指す通り、国際ICTハブとしての大きな可能性を持っています。ファーウェイは今後も国内のICTの発展を支えていくことはもちろん、各国のイノベーションを集積することで、マレーシアをアジア太平洋地域のデジタル変革の触媒とするべく尽力してまいります。