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ファーウェイ・ピープル

2016.04.04

グローバルに事業を展開するファーウェイにとって、多様なバックグラウンドを持つ人材を活用することは重要な課題です。これまで多くの国々で生活し、さまざまな文化環境で過ごした経歴を持つ、ファーウェイ 渉外・広報本部グローバルCSR責任者のホリー・ラネヴォザナニー(Holy Ranaivozanany)に、自身の生い立ちと多様性に対する考え方について話を聞くとともに、多様性を尊重するファーウェイの取り組みをご紹介します。

ホリー・ラネヴォザナニー(Holy Ranaivozanany)

ファーウェイ 渉外・広報本部 グローバルCSR責任者

マダガスカル出身。高校卒業後にフランスへ渡り、グランゼコール(高等職業教育機関)進学のための準備学級(classe spréparatoires aux grandes écoles)で勉強したのち、名門ビジネススクールEDHEC経営大学院に入学し、マーケティング・マネジメントの修士を取得。2007年にフランスの通信事業者オレンジに入社。マーケティング・アナリスト、同社英国法人(現在のEE)のウェブ・マーケティング担当などを経て、優秀な若手従業員向けプログラム「テレコム・タレント」の参加者に選抜され、アフリカ・中東・アジア地域の現地法人20社にグローバルのCSR戦略を展開するプロジェクトの責任者に就任。2011年にファーウェイに入社。深圳本社にてグローバルのCSR戦略の策定や社外向けCSRコミュニケーションを統括する。 

これまでに何か国で生活してきましたか?

出身地のマダガスカルからフランスの大学院に進学し、在学中に留学したスペイン、オレンジに在職中に赴任したイギリスと、現在住んでいる中国、あわせて5か国になります。そのほか、オレンジでアフリカ・中東・アジア地域のCSRを担当していたときには、20か国を飛びまわっていました。

とてもグローバルな経歴ですね。異なる生活環境に適応するのは得意ですか?

そうですね、これには幼少期の体験が影響しているかもしれません。マダガスカルはアジア、アラブ、アフリカ、ヨーロッパからさまざまな民族と文化が到来し、融合・共生してきた歴史を持つ国です。フランスの旧植民地として公用語はフランス語、教育システムもフランス式となっていますが、家庭ではマダガスカルの伝統的な価値観を大切にしていましたし、両親は日頃からいろいろな文化に触れる機会を与えてくれました。こうした環境に生まれ育ったことで、異文化をオープンに受け入れる姿勢が培われてきたと思います。

オレンジではCSRにどのように取り組んでいたのですか?

グローバルのCSR戦略を、文化も社会経済状況も異なる20か国で各地の現状に合わせて展開することがミッションでした。たとえば同じ「デジタル・デバイド」という課題でも、地域によってその背景には所得格差や世代間格差など異なる要因があります。社内外の多様なステークホルダーと綿密にコミュニケーションを取りながら、そうした差異を見極めて課題を位置づけ、コミュニティのニーズに応えられるようカスタマイズした取り組みを行っていました。現在ファーウェイではグローバルのCSR戦略を統括する立場にありますが、前職での経験から、常にグローバルとローカルの両方の視点を持つことを心がけるようになったと思います。

ファーウェイにはどんなきっかけで転職したのですか?

ファーウェイがCSR戦略の責任者を探していると聞き、これを機に新しい挑戦をしてみようと思ったのが一番の理由です。オレンジで参加した「テレコム・タレント」というプログラムは5年間で複数のポジションを経験して将来のエグゼクティブを目指すもので、私自身大きく成長できましたし、参加者にはスピード昇進が約束されていました。一方、それまで中国には一度も行ったことがなく、ファーウェイについてもオレンジのサプライヤーとして何度か名前を聞いた程度でしたから、われながら大胆な決断だったと、いま振り返れば思います。でも、仕事や生活の面でほかでは得られない貴重な体験ができ、視野が大きく広がるはずだと直感したのです。また、故郷の家族や当時付き合っていた現在の夫が私の決断を応援してくれたのも大きかったです。夫はポルトガル出身でスペイン留学中に知り合ったのですが、仕事をやめて一緒に中国へ移住し、その後北京大学で修士号を取って就職しました。

中国での生活はどうですか?

もう4年半になりますが、最初のころは毎日が発見の連続でした。たとえば、フランスではランチタイムは同僚とゆっくり食事を楽しみながら交流を深める時間でしたが、ファーウェイでは昼休みになるとさっさと食堂で昼食を済ませて席に戻り仮眠を取る人がほとんどです。スペインでもシエスタの習慣がありましたが、中国にもこれほど昼寝の文化が根づいているとは知りませんでした。はじめのうちは戸惑うことも多かったのですが、ファーウェイでは新たに海外から来た従業員にはメンターをつけてサポートする制度がありますし、なによりも同僚たちがとても親切に助けてくれたので、新しい環境に慣れるのに時間はかかりませんでした。

ファーウェイのどんなところに魅力を感じていますか?

170か国もの国々で事業をしている真のグローバル企業であることです。本社だけでなく世界中のオフィスで働く多国籍、多文化の同僚たちとともに仕事ができるのは非常に刺激的で、たくさんのことを学べます。また、CSRの業務は事業のあらゆる領域に密接に関連しているため、さまざまな部署の人たちとの連携が重要です。責任の大きい役職ですが、リソースと裁量をじゅうぶんに与えてもらい、国や部署をまたいで協力しながら仕事を進めていくことに大きなやりがいと楽しさを感じています。

従業員の多様性を尊重することは企業にとってどんな意義があるでしょうか?

さまざまなバックグラウンドを持つ人材が集まることで、多様な視点を得ることができ、グローバルな市場とその急速な変化に対応できるようになります。さらに、従業員どうしも異なる価値観を持つ人たちに囲まれることで、自分とは違った考え方や新しい発想に対してオープンになり、視野を広げられるでしょう。雇用の機会を平等に提供するというCSRの観点だけでなく、多様な人材のポテンシャルを最大限に引き出すことでグローバル企業としての強みになるという点でも重要だと思います。

さまざまな文化に身を置いてきた経験から、多様性を尊重したコミュニケーションのコツをおしえてください。

先入観を捨て、違いがあって当然だという意識を持つことですね。ちょっとした言葉づかいやしぐさ、服装などに表れる習慣の違いを、良い悪いではなく多様性としてとらえれば、お互いに気持ちよくコミュニケーションを取って理解を深めていけると思います。

多様性を尊重するファーウェイ

多国籍・多文化の人材活用

国際色豊かな本社キャンパス

外国人従業員に人気のWorld Cafeでは、多国籍の従業員たちがミーティングをする光景もよく見られる

イスラム教徒の従業員向けに礼拝室も用意