このサイトはCookieを使用しています。 サイトを閲覧し続けることで、Cookieの使用に同意したものとみなされます。 プライバシーポリシーを読む>

ファーウェイ・ミャンマー

2017.07.21

世界170か国以上に事業拠点を持つファーウェイ。このコーナーではその中から毎回ひとつの国を取り上げ、各国の通信事情や市場の動向、ファーウェイの事業展開や社会貢献活動について、現地の広報部員に聞きます。

ファーウェイ・ミャンマー

設立 :2003年
所在地 :ヤンゴン、ネピドー、マンダレー
従業員数 :約800名、うち70%が現地採用(2015年11月現在)

ミャンマーの通信事情

固定電話加入者数・普及率:53万人・1%
携帯電話加入者数・普及率:2,658万人・49.5%
インターネット普及率(利用者ベース):2.1%
固定ブロードバンド加入者数・普及率 :14万人・0.3%(ITU調べ、2014年現在)
主要通信事業者 :MPT(Myanma Posts and Telecommunications:ミャンマー国営郵便・電気通信事業体)、ヤダナポン・テレポート(Yadanaporn Teleport)、テレノール(Telenor)、ウーレドゥー(Ooredoo)

今回登場するのは…

ファーウェイ・ミャンマー 広報責任者
朱波(ジュー・ボー)

四川省出身。2000年にファーウェイに入社。東南アフリカ地区とタイでトレーニングと広報を担当したのち、2015年9月からミャンマーへ赴任。ミャンマーのゆったりとした素朴な生活を楽しんでいるが、物価が意外と高いことには驚いたとか。休日はスポーツや読書にいそしむ。まもなく家族をミャンマーへ呼び寄せることを心待ちにしている。

ファーウェイは民主化以前からミャンマーに進出しているのですね。

はい、2003年に5名の駐在員を派遣したのが最初で、民主化後の2011年に現地法人を設立しました。現在は国内3か所のオフィスのほか、ネピドーにはトレーニング・センターも開設しており、お客様や現地のパートナー各社とともに数多くのトレーニングを実施しています。

これまでに、国営のMPTとともにCDMA、GSMネットワークを立ち上げ、近年では4,000kmにわたるバックボーン・ネットワークの構築もサポートしました。MPTとの協業により、ファーウェイは国内のモバイル通信ユーザーの半数近くにサービスを提供しており、手ごろな価格の通信サービスを実現することで、国内の携帯電話の普及に大きく貢献してきました。

2014年に携帯通信市場が自由化されてからは、新たに参入したウーレドゥーの迅速なサービス展開をエンド・ツー・エンドのITソリューションでサポートしたほか、テレノールには世界最大のコンテナ・データセンターを提供しています。

そのほか、ミャンマー・オフィスの800名のうち約7割を現地で採用し、現地企業から総額4,200万米ドル(約50.4億円※)相当の調達を行うなど、さまざまな形で成長著しいミャンマーの経済発展に寄与しています。

現地採用にあたって苦労していることはありますか?

市場が自由化されてまもないミャンマーでは、優秀なICT人材の獲得は容易ではありません。在学中の大学生に向けたリクルーティング活動のほか、学校や訓練機関と協同でトレーニングを実施し、社会人や学生の能力をさらに向上させる機会を創出しています。さらに、新入社員研修にも力を入れており、メンターによる個別指導を含む集中的なトレーニングを実施しています。

採用のためだけでなく、現地のICT業界の発展のためにも人材育成にはとりわけ尽力しています。2014年9月には国内最大のコンピューター・トレーニング・センターを運営するKMDとともに通信分野に特化したトレーニング・センターを開設し、年間500人以上のICT人材育成を目指しています。同年11月にはミャンマーの科学技術省と人材育成に関するMoU(Memorandum of Understanding:覚書)を締結し、ICTの教育課程、ラボ、トレーニング・センター、奨学金制度を確立する計画を進めています。昨年は4つの大学の学生50名に奨学金を授与し、うち1校でファーウェイ認定ネットワーク・アカデミーの開講準備に着手しました。

2015年は4大学50名の学生に奨学金を授与

経済成長にともなってスマートフォンが急速に普及したことはミャンマーの人々の生活を大きく変えたものと思います。現地ではその変化を実感されますか?

そうですね。ミャンマーの1人あたりGDPはこの3年間で約1.4倍に上昇し、今後も15~20%のペースで成長を続けることが見込まれています。SIMカードの値段は3年前には1,000米ドル(約12万円※)ほどだったのが現在は1.5米ドル(約180円※)にまで下がり、1ケタだった携帯電話普及率も70%に届くほど急伸しています。スマートフォンが日常的な通信手段となったことで、SNSユーザーも急増し、とくにFacebookとViberは非常に人気があります。身近な人たちとのコミュニケーションや情報へのアクセスがより簡便になったことで、ミャンマーの人々の世界観が大きく広がっていると感じます。

ファーウェイのスマートフォンはミャンマー市場で強い存在感を示しています(P20~23参照)。端末事業の状況について聞かせてください。

端末事業は2013年に開始しました。現在は国内各地に35の専門店と7か所のサービス・センターを持ち、スマートフォンの販売数シェアは第1位、トップ・ブランドとしての地位を築いています。Gシリーズなど200米ドル(約2万4,000円※)前後のエントリー・モデルが主力ですが、P8などハイエンド機種の人気も高まってきています。これまでミャンマーの人々の間には中国製品は品質が劣るという先入観がありましたが、ファーウェイはそのイメージを変えつつあります。

そのほかに、ファーウェイはどのような形でミャンマーの地域社会に貢献していますか?

2008年、ミャンマーはサイクロン・ナルギスによって死亡者数10万人を超す未曾有の被害に見舞われました。その際、ファーウェイは300万米ドル(約3.6億円※)相当の通信機器を寄贈したほか、当社が構築した通信ネットワークは被災地でも唯一稼働を続けたとして、ミャンマー政府から高い評価と信頼を得ました。昨年もまた豪雨による大規模な水害が起きましたが、通信の確保に加え、義捐金と物資の寄贈により復興を支援しました。

2003年以来、ファーウェイはこうした自然災害の被災地支援や、教育環境の改善のため、政府や各機関に累計1,000万米ドル(約12億円※)の寄付を行ってきました。また、ミャンマー暦の新年を祝う水祭りなど数々の伝統行事に協賛し、地域への融合を目指しています。

ミャンマーが政治や経済において劇的に変化したこの十数年に、通信を通じて社会を支える一端を担えたことは、ファーウェイの誇りです。この国は今後もさらなる発展を遂げ、人々のビジネスや生活のあり方も変わり続けていくでしょう。世界中の市場で培ってきた先端技術の提供と人材育成の取り組みによって、ファーウェイはより“つながった”ミャンマーを実現するべく引き続き尽力してまいります。

道路名を標示した看板のスポンサーも(写真提供:山根康宏)

上:水害の被災者に物資を寄贈 下:伝統的な水祭りに協賛

※1米ドル=120円換算