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日本市場への感謝と新たな決意

華為技術日本株式会社 代表取締役社長 閻 力大(エン リダ)

 謹賀新年。2014年も皆様にとりまして、駿馬のごとく飛躍される1年となりますことを心よりお祈り申し上げます。

 設立8周年を目前にした昨年10月、ファーウェイ・ジャパンの歴史にまたひとつのマイルストーンが刻まれました。これまで東京の大手町と錦糸町の2か所にあった研究開発拠点を統合し、横浜市内で日本研究所としての新たなスタートを切ったのです。これは、当社の事業戦略を支える「イノベーション、協業、現地化」という三本柱を象徴する決断でした。新研究所のオープニング・セレモニーには、パートナー企業をはじめたくさんの業界関係者にご列席いただき、多くの励ましのお言葉を頂戴し、皆様からのご支援を心強く感じました。

この新研究所で、ファーウェイ・ジャパンはサプライヤーや研究機関との連携をさらに強化し、お客様志向のイノベーションを生み出すとともに、日本のICT産業のいっそうの活性化に貢献するというWin-Winの関係づくりにますます注力していきたいと考えています。具体的には、大学をはじめとする各種研究機関が持つ特許技術を地場のメーカーとともに製品化に結びつけ、それをファーウェイ製品の構成部品として使用することにより、研究機関は知的財産を活用でき、メーカーは製品化した部品を世界市場に展開でき、ファーウェイは自社製品の革新を実現できるという「三方よし」の協業体制を築いていきます。また、ファーウェイの製品開発ロードマップをサプライヤーの皆様と共有することで、グローバルなニーズに基づいた共同開発を進め、双方が市場競争力を高めることを目指します。

お客様やサプライヤーの皆様との協業を抜きにして、ファーウェイ・ジャパンの成長を語ることはできません。日本で実績のない新参企業の可能性を信じてくださったお客様の期待に一つひとつ応えながら、当社は日本の通信ネットワークが3GからLTEへと発展する過程に携わってきました。LTEネットワークの普及にあわせて、ファーウェイ・ジャパンは昨年3月に世界初LTE UE Category4対応スマートフォン『STREAMX(GL07S)』をイー・アクセスより市場に送り出し、使い勝手のよい高機能機種としてご高評をいただきました。また、NTTドコモが提供するdマーケットのサービスを手軽にお楽しみいただけるよう最適化されたWi-Fiタブレット『dtab』も、使いやすさとコスト・パフォーマンスのよさが評価され、日経BP社によるタブレット端末の顧客満足度調査でもアップルの『iPad mini』『iPad』に次いで3位にランクインしました。これらはいずれも、通信事業者のお客様やパートナー、サプライヤーの皆様とともに日本市場のニーズにきめ細かく対応する製品を開発したからこそ実現できた成果です。

昨年はファーウェイ・ジャパンの法人向けICTソリューション事業が2年目を迎え、ここでもまたパートナーシップが重要な役割を果たしました。法人向け市場においては、お客様に最適なソリューションをお届けするために、チャネル・パートナーとの密接な協業が不可欠です。当社は昨年より、日商エレクトロニクスをはじめとする主要システム・インテグレーターとパートナーシップを締結し、日本の企業の皆様へビジネスの可能性を広げる新たな選択肢を提供しています。今後もパートナーの方々とともに着実に市場を開拓し、法人向けICTソリューション産業における健全なエコシステムの発展に貢献する「To be integrated」戦略を推し進めてまいります。

さらに、責任ある企業市民として、ファーウェイ・ジャパンは被災地への継続的な復興支援やICT人材育成など、さまざまな活動を通じて社会やコミュニティの成長に引き続き貢献していきます。

2012年1月号の『HuaWave』で、私は「扎根結果」(根を下ろし、実を結ぶ)という表現を使って、ファーウェイの日本市場におけるビジネス展開に対する想いを皆様にお伝えしました。「桃栗三年、柿八年」という日本のことわざにもあるように、何事も成就するまでには相応の年月がかかります。その間、厳しい日差しと激しい風雨を耐え抜かなければ、根を深く下ろし、実を結ぶことはできません。また、肥沃な土壌に恵まれてこそ太い根や甘い実を育てることができます。ファーウェイ・ジャパンがさまざまな困難を乗り越えてここまで歩んでこられたのも、ひとえに弊社に期待と信頼を寄せてくださった皆様のお力添えがあればこそです。

新しい年を迎え、8年間で築きあげてきたパートナーシップへの深い感謝をあらためて感じると同時に、日本のICT業界と社会にとって価値あるイノベーションを生み出し続け、日本企業の皆様とともに世界を舞台にWin-Winの成果を目指す決意を新たにする所存です。今後とも変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。